2016 Fiscal Year Annual Research Report
Manipulating the robot as though it became a part of body -a new aspect in the robotic system involving multi-sensory illusion-
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15K12086
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒田 純平 九州大学, 工学研究院, 准教授 (40377586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木口 量夫 九州大学, 工学研究院, 教授 (90269548)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース / インタラクション / マスタ・スレーブシステム / 手術ロボット / 多感覚錯覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
双腕からなるそれぞれ7自由度,合計14自由度を有する顕微鏡下で用いるマイクロサージェリーロボットを開発した。開発したロボットは,実体顕微鏡近傍に設置可能であり,光学的に画像を提示するため,時間遅れなく動作することが出来る.また,高出力のモータを動力源とすることで,時間遅れを過去の実験で錯覚を有効に生起するために必要な100ms未満とすることが出来た. また,操作インターフェイスとして,操作者の肘より遠位の手首,手指の一部に取り付け可能であり,各関節の動作角度を光学式エンコーダからリアルタイムに取得可能なマスタデバイスを開発した.本マスタデバイスは片腕で7DOFの動作角度を取得可能であり,片腕129.3gと非常に軽量である. これらの手術ロボットと操作インターフェイスを統合し,双方で14自由度,合計28自由度を有するマスタ・スレーブシステムとして構築した.本システムは,時間遅れ,ハンドアイコーディネーションなどの点に技術的工夫があり,過去に当該課題に関する研究者らがラバーハンドイリュージョンRHへロボット技術により能動的な動作を導入した,錯覚生起における実験で得られた実験値などを参照して設計が行われている. システム評価のための心理物理学実験の結果,(1)開発したシステムにおいて身体イメージに関する多感覚錯覚が有意に生じ,(2)多自由度である方がより錯覚強度が増すことが明らかになった.これらの結果はこれまで暗示的に行われてきた多自由度ロボット設計において,有益な指標をもたらすことが期待される.
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