2015 Fiscal Year Research-status Report
スパースコーディングに基づく不特定者のための顔特異表情の検知
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15K12100
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 英之進 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (10251638)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 異常検知 / 生涯学習 / 顔表情 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,主に統合システム,顔特異表情検知,スパースコーディングに取り組んだ.当初からの主要動機である,環境知性(アンビエント・インテリジェンス)分野などで注力されている自動人見守りを考慮し,顔特異表情の中でも特に疲労顔を重視した.Kinect version 2を搭載する自律移動ロボットが,30分間毎に意図的な笑顔と無表情を観測し,特異顔表情を検知する手法を考案して統合システムとして実装し,1名を対象とする予備実験によってその有効性を示した.この手法では,各見回りを分類学習タスクと見なし,スパースコーディングに基づく生涯学習によって高次特徴を学習し,得られた高次特徴で顔表情群を表す.高速化のためなど必要であれば顔表情群をクラスタリングし,クラスタ単位で特異顔を特定する.予備実験の結果,11から14タスクではクラスタリングを用いないシステム,63タスクではクラスタリングを用いるシステムが最も良い性能(高AUC)を示した.AUCは後者の方が高く,提案するアプローチの有効性が示せた.さらに後者のようにタスク数が多い場合,クラスタリングは実時間処理に必須であり,スパースコーディングに基づく生涯学習は単一学習などに比べすべての場合において有効であることなども分かった. その他,100人の意図的表情と自然表情データなどを3種類のデータマイニング手法で分析することも行い,種々の知見を得た.これらの知見は主に,人毎の表情傾向の類似グループ,スパースコーディングに基づく生涯学習によって得られる高次特徴に関するパターン,表情分類に関する類似グループであり,研究の進展に有用であると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自動人見守りにおいて重要である疲労顔に関しては統合システムまで完成して予備実験まで終えたため.
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Strategy for Future Research Activity |
開発した手法を不特定者のための検知に用い,必要に応じて改良する.取得済みである会話ゲーム中の微表情データや模擬講義受講時の苦痛顔にも注力する.
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Causes of Carryover |
研究室メンバーの異動に伴い,高性能計算機が本研究課題用に使用できるようになった.顔表情データを本予算を用いずに取得することに成功した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際的な研究発信を重視し,主に成果発表に用いる.
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Research Products
(9 results)