2016 Fiscal Year Research-status Report
| Project/Area Number |
15K12151
|
|---|
| Research Institution | Ryukoku University |
|---|
Principal Investigator |
奥 健太 龍谷大学, 理工学部, 講師 (70551555)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山西 良典 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (50700522)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | 情報推薦システム / ルート推薦 / ドライブ風景推定 / ドライブ楽曲推薦 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
コンテキストアウェアドライブ楽曲推薦システムを実現するため，平成28年度は，これまで取り組んできた(A)音響特徴量および歌詞特徴量に基づく楽曲特徴化技術の確立，(B)風景画像からのコンテキスト抽出技術の確立の研究課題について拡張すると共に，(C)コンテキスト依存の楽曲嗜好抽出技術の確立に取り組んだ．
(A)については，平成27年度に設計した音響特徴の遷移性を考慮したプレイリストの推薦手法を拡張した．ユーザ評価実験において，提案手法によりユーザにとって音響変化が滑らかと感じる楽曲プレイリストの生成が可能であることを示した[IPSJ-TOD2017]．さらに，特徴空間における楽曲データの分布と人間が感じる音響の遷移性について詳細な分析を行った[DEIM2017]．これらの成果はドライブ風景に合った楽曲プレイリストを生成する手法を検討する際に有用な知見となる．
(B)については，平成27年度に提案したドライブ風景の推定手法を拡張した．JAXAが公開している土地被覆図を解析することで，従来の航空写真の特徴量を用いた手法よりもドライブ風景の推定精度が向上することを示した[DEIM2017]．この成果により，道路ネットワークデータに対し，風景タグを自動付与することが可能になり，今後の風景アウェアドライブルート推薦システムや楽曲推薦システムの研究につながる．
(C)については，クラウドソーシングにより収集した風景と楽曲とのマッチングデータに基づき楽曲の風景特徴化を行う手法を提案した[DEIM2017]．ユーザ評価により，風景と楽曲とのマッチングデータに基づく楽曲推薦の有用性について示した一方で，どの楽曲がどの風景にマッチしているかについては個人に依存することも確認した．この成果は，今後の風景アウェア楽曲推薦システムの研究につながる．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題に関しては，1件の学術論文誌，3件の国内研究会での発表など，おおむね順調に進展している．
|
| Strategy for Future Research Activity |
平成29年度では，これまでに取り組んだ研究課題の成果を踏まえ，風景アウェアドライブ楽曲推薦システムの確立に取り組む．特に次の課題について取り組む予定である．
(a) 道路ネットワークデータへの風景タグ付与手法の拡張：これまでの風景タグ付与手法を拡張し，より高度な風景タグを道路ネットワークデータに付与する手法を検討する．具体的には，近景，中景，遠景などを考慮した風景タグの付与を検討する．
(b) 風景アウェアドライブルート推薦システムの実装と評価：これまでの研究成果として得られた風景タグ付き道路ネットワークデータを基に風景アウェアドライブルート推薦システムを実装する．
(c) 風景アウェアドライブ楽曲推薦システムの実装と評価：これまでの研究成果を踏まえ，風景アウェアドライブ楽曲推薦システムを実装する．具体的には，風景シーケンスに合った楽曲プレイリストを自動生成する手法や風景と楽曲との関係データに基づく協調フィルタリング手法などを実装し，評価する．
課題遂行にあたっては，データ収集やシステム評価などはクラウドソーシングなどを活用する予定である．各課題について，国内研究会や国際会議，論文誌等での成果発表を行う．上記の課題および成果発表については，研究協力者（大学院生および学部生複数名）と連携しながら遂行する．
|
| Causes of Carryover |
最終年度の研究課題遂行に向けて，データ収集や成果発表関連の経費が大きくなる見込みであるため，当該年度の経費執行を節約した．
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越した分は，次年度の研究課題遂行に向けたデータ収集のためクラウドソーシング費用や成果発表関連の経費として物品費や旅費等の予算として計上する．
|
