2017 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of Origin-Destination Matrix Using Partial Vehicle Trajectories
Project/Area Number |
15K12153
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣森 聡仁 大阪大学, 経営企画オフィス, 准教授 (90506544)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高度交通システム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,自動運転車の運転挙動による,交通流とドライバのストレスの変化を評価ため,自動運転車と従来車が混在するマイクロ交通シミュレーションの検討に取り組んだ.自動運転車の普及過渡期においては,自動運転車と人間が運転を行う車(従来車)が同じ道路上に混在する環境が生じるため,自動運転車の運転挙動が従来車の運転挙動に影響を与える. 例えば,自動運転車が安全性を重視し速度を抑えて走行する際,従来車による追い越し行動を誘発することが想定される. 本取組では,ドライバの個性や自動運転車の運転特性を反映可能な運転挙動モデルを,マルチエージェントシミュレータに組み込むことで,自動運転車と従来車が混在する環境を再現し,自動運転車の運転挙動による交通流とドライバのストレスの変化を評価した.Intelligent Driver Model(IDM)をベースにした加減速モデルと,車線変更モデルを組み合わせた運転挙動モデル実装し,希望速度や希望車頭時間など,ドライバ毎に異なる様々な特性を表現する.また,判断から操作までの遅延時間を指定することで,自動運転車と従来車の違いを表現する. 多車線の直線道路を対象としたシミュレーションを実施し,自動運転車の運転挙動と混在率によって,交通流とドライバのストレスの変化を分析した.交通流は交通容量と目的地までの時間に基づき,乗員のストレスは運転中にストレスを感じる事例に基づき評価を実施した.シミュレーション実験の結果,自動運転車の混在率に応じて,交通流を維持しつつ,ドライバのストレスが軽減できるような,自動運転車の希望速度と希望車頭時間を導出できることを示した.例えば,混在率が20 %以下の場合,自動運転車の希望速度と希望車頭時間をそれぞれ70-80km/hと1.0-2.0sに設定することで,交通流を維持しつつ,ドライバのストレスを軽減できることを示した.
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Research Products
(2 results)