2016 Fiscal Year Research-status Report
論文著者に着目した大規模書誌分析に基づく科学論文生産構造の解明
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15K12159
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
川島 浩誉 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 第2研究グループ, 研究員 (40649076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
調 麻佐志 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (00273061)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 科学計量学 / 計量書誌学 / 論文データベース / 論文著者 / 研究者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究者を学術論文の著者と操作的に定義し、研究者=論文著者を手がかりに日本の学術論文の生産構造を明らかにすることを目的としている。従来の「国」や「機関」を集計単位とし論文数や被引用数を比較するアプローチとは異なり、「研究者」を単位として計量書誌学的分析を行うことによって従来方法では考慮の対象外であった論文生産に関与している研究者の数や生産状況を補足する。さらに、研究分担者の所属する機関(大学)をケーススタディの対象と設定し、機関が保有する名簿情報を変数として持つデータセットに基づく分析を行う。 2年目は、初年度に引き続き、分担者の所属機関における名簿情報と論文データベース上の書誌情報を接合したデータセットの作成を行った。初年度の段階で名簿を個人情報の管理上の問題が発生しない形で研究上のデータとして用いるための手続きや調整を完了させたため、2年目は接合の設計と作業を行った。分担者は主として接合作業を行い、代表者は接合されたデータセットが完成した後の分析の設計および論文データベースのみで可能な分析作業による準備を行った。 なお、データセットの作成に関連して、個人情報を扱う手続きに起因して当初計画における連携研究者を研究分担者に変更した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の遅れの影響および、データの接合作業が個人情報を扱うことに起因している。個人情報を扱うため初年度の調整において接合作業を行うことができる人間を厳しく制限したため、当初の計画よりも作業人員が少なくなり、この工程に2年目全体を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は作成したデータセットの分析に入る。並行して、国内外の学会にて解釈の議論を行い、公表成果に反映させる。
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Causes of Carryover |
本研究で作成したデータの分析に入るタイミングが2年目ではなく3年目に遅れたため、分析に必要な計算資源の購入および結果の公表に係る予算の使用が3年目に変更になったことと、2年目において当初計画における連携研究者を研究分担者に変更した際に手続き上の混乱が発生し、分担者が予算を使用できる期間が少なくなってしまったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初計画に従い、計算資源の購入、学会での発表を目的とした出張、成果公表に関する経費として使用する。
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