2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K12173
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
迫 明仁 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30144728)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生活支援技術 / 国際生活機能分類 / 教授・学習システム / クロスメディア教材 / バイオメカニクス / ソーシャルスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ICF(国際生活機能分類)とその児童青年期版(ICF-CY)に基づいた生活支援技術(介護技術)の学修を合理的かつ効果的に行うための指導・訓練法を開発することを目的とする。取り分け、ICFおよびICF-CYのうちの「活動と参加」の領域を取り上げ、それぞれの下位項目に対応する生活支援技術(介護技術)の習得を容易にし、且つ発展的に活用できるための指導・訓練法(教授・学習法)の開発を中心課題としている。 要介護者(要介護高齢者や障がい児・者)の心身機能や生活ニーズを客観的に理解し、ヒトのバイオメカニズムやソーシャル・スキル、人間性心理学などの理論に結びついた生活支援技術(介護技術)の習得へと導くクロスメディア活用型・協調型学習システムの開発を進めている。 現在は、介護動作のバイオメカニズムを理論的・計測的に捉えることができる①モーションキャプチャーシステム:動作の3D計測(入力部)にはマーカーレスで関節位置が識別できるKinect V2 + Kinect for Windows SDKを援用し,3D表現用のアプリケーション(出力部)には,3Dキャプチャ・エディタリングツールiPi Motion Captureを使用するタイプと、②視覚的理解を促しロールプレイング法やラダリング法と併用できる3Dアニメーションシステム(クロスメディア教材):ゲーム総合開発エンジンunityを使用し、ロールプレイイングを可能とするタイプ、の2つのプロトタイプシステムを構築し、専門教員によるウオークスルー評価を得た段階に達している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画を一部変更し、従来のビデオによる動作解析から3次元計測が可能な3Dカメラと3Dアニメーション作成ツールを用いるシステム構成を行った。 この計画変更のため、システムのプロトタイプ開発と評価に時間を要し、さらにそこから見えてきた新たな課題(深度センサーから得られる測定値の誤差の補正方法など)に対する検討を進めている段階にあり、マルチメディア教材としての評価が完了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
今回構築したシステム構成の概要は,動作を3D計測ができるカメラで撮影し,3D表現(アニメーションや骨格要素モデル等)として学習者にフィードバックできる仕様とする。動作の3D計測(入力部)にはマーカーレスで関節位置が識別できるKinect V2 + Kinect for Windows SDKを援用し,3D表現用のアプリケーション(出力部)には,3Dキャプチャ・エディタリングツールiPi Motion Captureを使用するタイプと,ゲーム総合開発エンジンunityを使用するタイプの二つの仕様を構築した。 「移乗介護技術の習得」検討事例では,通常のビデオ撮影動画との比較,骨格要素モデルの全方位回転や四肢の移動など,「運動フォームの改善」検討事例では,上肢関節部の3D時系列計測,鏡映像・反鏡映像の提示,骨格要素モデルと実写映像のスーパーインポーズ等の機能を個別に持たせた。 しかし、入力部は3Dカメラ単体のため,データ取得やアニメーション化に一部制約がある。効用対制約比を最適化するための検討を同時に進めおり、併せてロールプレイング法やラダリング法などの指導・訓練方法との組み合わせ方の検討を行う計画である。
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Causes of Carryover |
当初計画の一部変更により、マルチメディア教材システムの開発に時間を要し、研究の公開・学会発表等に遅延が生じたため(学会発表のための予算を執行していないため)。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年9月に開催予定の日本介護福祉学会大会で研究発表を行い(旅費として執行予定)、討論を通じて研究の進化を図りたい。その評価を踏まえて論文執筆を行い関係学会誌に投稿する計画である。
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Research Products
(1 results)