2016 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms for enhanced biomass production of microalgae by microalgae growth-promoting bacteria (MGPB) and its application
Project/Area Number |
15K12243
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
遠山 忠 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (60431392)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | グリーンプロダクション / 微細藻類バイオマス / 光合成 / バイオマス合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、微細藻類の光合成とバイオマス合成を劇的に促進する微細藻類成長促進細菌(Microalgae Growth-Promoting Bacteria: MGPB)の基礎と利用技術を開拓し、エネルギー生産性とCO2排出削減性を徹底的に高めた微細藻類バイオマスプロダクションの開発が目的である。すなわち、「MGPB」×「微細藻類培養」による革新的な超高効率バイオプロダクションにより、バイオリファイナリー実現の各楚歌にチャレンジするものである。 平成28年度は、MGPBによる微細藻類光合成・バイオマス合成の定量評価と分子基盤の解明を試みた。その結果、MGPBを微細藻類に接種することにより、微細藻類のクロロフィル合成と光合成速度(二酸化炭素取り込み速度)が2倍以上促進することが明らかとなった。その促進効果は微細藻類培養液に依存し、貧栄養培地のときに促進効果が高くなった。MGPBによる微細藻類の光合成とバイオマス合成促進の分子基盤解明には至らなかったものの、MGPBが生産する窒素成分を微細藻類が吸収・固定し、それが光合成とバイオマス合成促進の一助になったことが推測された。 また、平成28年度は、MGPB利用型微細藻類によるバイオマス生産の実証実験を行った。2Lスケールの微細藻類培養リアクターを試作し、下水二次処理水を培養液として微細藻類を培養した。その微細藻類にMGPBを接種して培養することにより、微細藻類バイオマス生産速度と微細藻類のオイル生産速度が約2倍高まった。このことから、MGPBは実用的な微細藻類培養においても、バイオマス生産とオイル生産を促進する有力な微生物材料であることが裏付けられた。
|
Research Products
(4 results)