2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K12280
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
白井 裕子 早稲田大学, 理工学術院, 准教授(任期付) (90350363)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フランス / 水マネジメント / 水資源 / 流域 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、フランスに渡航し、中南部のトゥールーズを含むオキシタニ地方(2016年に、ラングドック・ルシオン地方とミディ・ピレネ地方が合併し、オキシタニという地方ができた)において、現地調査を実施することができた。 フランスでは、複数のコミューンが市町村広域連合体を作り、公共、半公共のサービスを共同で実施し、またその事業範囲を広げている地域が多い。また水事業に関しては、フランス各地で、事業者を、民間企業から公共または半公共に移行させる動きもある。 調査対象としているオキシタニ地方において、大都市近郊の市町村広域連合体とトゥールーズが中心となっている連合体(トゥールーズ・メトロポール)について、移行期にある現在の状態を把握することができた。またトゥールーズとその近郊の水事業を担当する政治家、行政官に、今後の計画について、インタビューすることができた。 フランスでは、水道水にするため、浄水することを製造するとも表現し、また配水することをサービスと言い表すこともある。水道水の製造もサービスも、民間企業にノウハウがあり、そこに民間企業の優位性が発揮されると考えられている。しかし実態はどうなっているのか、そこにどのような課題があり、そして将来的にどのような意志決定をしていくのか、移行中の最中にある地域において、具体的に把握することができた。これから、どのように民間と公共を取り合わせていくべきか、そこで、どのような議論がされているのか、把握することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、テロのため、フランスへの渡航を見送り、それまでに行っていた調査をまとめた。その上に立ち、本年度は調査を進めたため、調査の的がより絞れ、短い期間で、目的の知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
フランスの中南部は、情勢が落ち着いてきており、調査を推進することに、問題はないと思われる。今後も現地の状況をみながら、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
フランスでテロが起こり、初年度の現地調査を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
順次、調査を進めていく。
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