2016 Fiscal Year Research-status Report
地球環境問題解決に向けた「善意のシステム化」の考究
Project/Area Number |
15K12284
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
半藤 逸樹 新潟大学, 経営戦略本部, 特任准教授 (40446266)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 優英 神戸大学, 経済経営研究所, ジュニアリサーチフェロー (50624756)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 善意のシステム化 / 地球環境問題 / 価値観 / アプリ「環境観でつながる世界」 / グリーンAI / クラウドガバナンス / 多極政府モデル / 力学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
アプリ「環境観でつながる世界」(consilience-cyberspace.com)に、2016年4月に発生した熊本地震のチャンネルを増設した。これに伴い、過去7日間の世界の地震情報をサブチャンネルとして実装することで、科学情報が価値観ネットワークの形成に与える影響を評価する方法論を確立することができた。また、アプリから得られる価値観データの自然言語処理の改良に、ベイジアンネットワークなどの機械学習を導入することを決定した(ChemTHEATREの自然言語処理と平行して研究開発を進める)。アプリのユーザ(大衆=クラウド)の価値観を反映して地球環境問題に資する人工知能(AI)という意味合いで、「クラウド志向性グリーンAI」の構想を練っている。
昨年度同様に、誰もが参加できるステークホルダー会議「人類会議」も2016年9月5日に開催した。テーマを「仕組みづくりと未来」として、話題提供者に「触れる地球ミュージアム」主宰・京都造形芸術大学の竹村真一教授を迎えた。そこで、「触れる地球」のコンテンツの一つとしてアプリから得られる「価値観ネットワーク」を実装するなどの提案を行った。
HANDYモデル(Motesharrei et al., 2014)のシナリオの一つに「善意のシステム化」を設定した。Mathias et al. (2017)の多極政府モデルを「善意のシステム化」を維持するクラウド・ガバナンスと仮定した上で、HANDYモデルと結合させて自由度6の力学系を構築すべく準備を進めている。これについてはStockholm Resilience Centreの共同研究者と意見交換を行い、別途コラボレーションを企画している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の異動と計算機サーバの移管に伴い、アプリ「環境観でつながる世界」の運用期間に空白ができ、データの連続性が欠けたことが大きい。
|
Strategy for Future Research Activity |
早急にアプリの基幹サーバを復旧させ,継続的なデータの獲得に努めたい。その他については,当初の研究計画通りに進められると考えている。
|
Causes of Carryover |
旅費が当初の想定よりも下回ったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費等に充当したい。
|