2016 Fiscal Year Research-status Report
対話型「場のツール開発」を用いたアイデアを創発知化させるデザインシステムの構築
Project/Area Number |
15K12289
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 雅信 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (50379062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アイデア創発 / 活性化ツール / コミュニケーション / 茶室 / デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
当初よりアイデア創発作業の補助・活性化ツールとしての「対話型・場のツール」の基本イメージとして、日本古来の「茶室」が、着眼点の原点としてあった。その茫漠としたイメージを、ダブルフルート三六段ボール12枚製「段ボール茶室」に具現化し実験を行い、ユーザー間の対話の円滑さの向上などが観察できた。 さらに今回は、段ボール以外の材質、構造、重量、コスト、耐久性など、ツールデザインの観点から研究を進めることとなった。上記段ボール製のものに加えて、災害時での避難所で用いられる屋内用テント(約2m×2m×2m)を並べ、実証実験を下記に行った。
2017年3月22日(水) 19時~21時 於:寺町商店街内 誓願寺会館。 茶論案庵プロジェクト平成28年度第2回交流会 『~地域の魅力の伝え方~』の会場で同時に実験を行った。共催:京都市産業観光局商工部商業振興課 (京都市イベント参加34人、右記内研究チーム14人、被験者20人)結果は、現在分析中。 被験者を4グループに分け研究スタッフを配置し、グループ内の会話、行動等をVTR他細かく記録、分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
率直に、多々の災害に追い打ちをかけるがごとく発生した2016年4月14日の熊本地震により、屋内用テントの需要が爆発的に増え、新規開発に向けたデザイン試作品の制作どころでは無くなってしまったという背景が大きい。 ここに来てやや状況も好転してきているようなので、本来のデザイン開発作業のルーチンを取るつもりで計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年は、上記理由より段ボール素材に変わる「対話型・場のツール」=「未来茶室」(以下、この「未来茶室」と記す)のリップストップナイロン素材等の試作が行えなかった。 今年度は試作による実験・検証を行い「未来茶室」を具現化する予定である。
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Causes of Carryover |
2016年4月14日の熊本地震により、屋内用テントの需要が爆発的に増え、新規開発に向けたデザイン試作品の制作ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
代用の段ボール製の装置から、折りたたみ式のテントを新たにデザイン、開発する予定で、そのモデル作りの費用として使用する予定である。 あわせて、上記を用い、実験を行う予定であるので、その実施費用、データ分析の費用、謝金等も含まれる。
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