2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of a design system for innovative intelligence through -
Project/Area Number |
15K12289
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 雅信 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (50379062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アイデア創出 / 茶室 / 対話型 / デザイン思考 / 知化 / 創発 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究から、対話型「場のツール開発」を用いたアイデアを創発知化させるデザインシステム開発の研究に於いて小さな茶室のような空間内でのディスカッションに変化が生じることが確認された。今年度は、それら変化が、具体的にどの程度の量と内容になるのか、またモノとして、ふさわしいデザインの側面からはどのような方向のものが適しているのか、実験を行い、結果を解析した。 京都市の会合で集まられた成人の総勢男女22名での実験の「見える化による分析」をおこなった。全体を5~6人のグループ、全4グループに分け、各グループ2回ずつ、実験に参加いただいた。実験には、ダブルフルート三六段ボール12枚製の「段ボール茶室」と、災害時避難所内用のテント(約2m立方の未来茶室見立て)の2基で行った。尚、この未来茶室内は、暗すぎると感じる人が出るほど薄暗い照度であるため、アイデア創出の助けとなるような、照明器具、スピーカーによる、スライドプロジェクション等を、投入し、被験者の反応を観察、アイテムをうまく組み合わせるとディスカッションが進み、アイデア創出の力と機会が増加していることが、確認された。 また、2018年1月30日の「たんごアート&デザインプロジェクト」於:京都府丹後保健所2F 第2回セミナーにて、上記のテント型未来茶室を用いたディスカッション実験を行った。 現在、それらアイデアを創発知化させるデザインシステムとしての「未来茶室利用プログラム」が着想や発案、アイデアの展開と定着、それらアイデアの発散と収束という有益な実験の結果がえられた。 今回の研究で、アイデアを創発知化させる「未来茶室利用プログラム」といういままでになかった方法論の発見、展開、開発してゆく方向性が見いだせた。 そして並行して行って来た、アイデアの創発知化専用の新型「未来茶室」の開発デザイン研究は現在も継続して行っている。
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