2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of countermeasure against postmenopausal hyperphagia and obesity by controlling light environment and feeding rhythm pattern.
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15K12355
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| Research Institution | Nara Women's University |
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Principal Investigator |
鷹股 亮 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (00264755)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | エストロゲン / 摂食行動リズム / 閉経後肥満 / 光環境 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
卵巣摘出ラットへのエストロゲン補充は、明期に特異的に摂食量を抑制し、視交叉上核の神経活動を亢進させることを我々は明らかにしてきた。昨年度は、主に光環境の影響を明らかにするため、長期の恒常暗環境曝露実験を行った。その結果、エストロゲン欠乏ラット、エストロゲン補充ラットのいずれにおいても明期に相当する時間の摂食量と体重増加が大きくなったが、その増加はエストロゲン補充ラットの方が大きかった。以上より、エストロゲン欠乏による過食の原因の１つとして、エストロゲン欠乏により光に対する感受性が低下し、摂食行動の日内リズムが障害された結果、明期の摂食量が亢進し、摂食量が増加した可能性が示された。
近年、摂食行動の日内リズム調節の乱れが肥満形成や過食に関与している場合があることが示されてきている。エストロゲン欠乏ラットでは、摂食行動リズムが乱れ、明期の摂食量が増加して過食になるのであれば、明期の摂食を制限することにより、過食や肥満が予防できる可能性がある。そこで、本年度はエストロゲン補充群とエストロゲン欠乏群の両群において、明期に絶食させて飼育するラットと自由摂食で飼育するラットに分け、摂食行動のパターンと摂食量、体重を測定した。
本年度の実験結果は、以下の通りである。エストロゲン欠乏ラットでは、明期に摂食制限をすることにより、1日あたりの摂食量が有意に低下し、体重増加も抑制された。一方、エストロゲン補充ラットでは明期摂食制限は、1日あたりの摂食量、体重増加に影響しなかった。この結果は、エストロゲン欠乏による摂食行動の日内リズムの乱れが過食と肥満を惹き起こすことを示唆する結果であった。しかし、視床下部弓状核における時計遺伝子産物の発現やc-Fos発現に明期摂食制限の影響は認められず、そのメカニズムはいまだに不明である。現在は、視床下部の他の摂食関連部位の解析を進めている。
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