2015 Fiscal Year Research-status Report
24 時間尿分析で熱中症リスク判定は可能か。ナトリウム等ミネラル摂取習慣と熱中症
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15K12365
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
森 真理 武庫川女子大学, 国際健康開発研究所, 講師 (70399343)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 24時間採尿 / 熱中症 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、日本国内では熱中症という言葉を良く耳にする。猛暑の夏はもちろん、暑いだけでなく、湿度が高い時期でも熱中症になる人が多いと言われている。熱中症の予防対策として、水分補給やミネラルの補給、また日中の外出を制限するなど色々方法はあるが、暑い日が続くとそれもままならない。熱中症の増加には地球温暖化やヒートアイランド現象など、様々な要因があると言われているが、それだけでは説明できない部分も多い。同じ状況下でも熱中症になる人と、ならない人がおり、単に水分補給だけの違いだとは思えない。 これまでの熱中症の研究は、地球温暖化やヒートアイランド現象などといった環境問題と、水分補給や失われたミネラルの補給、核心部の体温低下の方法などが多く研究されている。環境問題はともかく、ヒトに対しては、暑熱環境に暴露された時に、どのように予防(対処)するかが焦点となっている。しかし我々はそこに至るまでの普段の食生活が熱中症になりやすさに関連するのではないかということを考えた。なかでも塩分摂取とカリウムの摂取は体液のバランスなどにも大きく関わるため、食生活と熱中症の関係を見る際には非常に重要な栄養素であると考えている。 本研究では我々が最も得意とする24時間採尿の結果を使い、年々増加しつつある熱中症のリスク判定へ応用することが出来るかを検討し、その結果を基に食生活を変えることで、さらに予防へと繋がるかを検証することを目的とする。 現在、熱中症のリスクが高い室外競技のスポーツ選手を対象に、身体測定、血圧測定、採血、24時間採尿を含む1回目の健診を実施し、併せて夏場の熱中症の罹患経験も調査した。この結果から、熱中症の罹患経験のある人(熱中症リスク者)を重点的に24時間尿中バイオマーカーとの関連を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱中症のリスクが高い、室外競技スポーツ選手を対象に、身体測定、血圧測定、採血、24時間採尿を含む健診を実施し、食物摂取頻度調査と併せて熱中症の罹患状況を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、被験者も100名以上集まっており、集まったデータから24時間尿中バイオマーカーと熱中症との関係について検討している。一方で2年目の健診に向けての準備も進めており、被験者数を増やしてデータを集める予定である。
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Causes of Carryover |
おおむね順調に使用してきたが、当初計画から消耗品に必要数などが少し減ったこともあり、2235円という多少誤差が生じることになり、翌年に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度には新たに印刷物なども必要になるため。この誤差分は消費できる。
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