2015 Fiscal Year Research-status Report
富士山頂の宇宙環境類似性を活用した模擬衛星製作・運用の宇宙科学技術教育プログラム
Project/Area Number |
15K12372
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
鴨川 仁 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00329111)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 模擬衛星 / 宇宙教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
学生らの手でミッション機器の開発及び運用要求を満たすシステム部の製作を行った。システム概念設計を作成した後、各大学の担当する系に分かれ製作を行った。また、実際の人工衛星を想定し、3Uサイズ(10cm×30cm)に収めるよう製作した。衛星運用を体験するために模擬環境として富士山頂測候所において2か月の夏季観測を行った。一合庁舎西側窓に電場アンテナを、一号庁舎東向窓に太陽光パネルを設置した。本プロジェクトの過程や結果、製作上の反省点は学生らがまとめ、「富士山大気観測2015データ検討会」および「富士山大気観測 2015成果報告会」において発表を行った。機器やシステム等は講演会での指摘や反省をもとに再設計し、学生らの超小型衛星製作へとつなげる予定である。 本プロジェクトを通して得た経験を活かし、Fuji-satの機能を縮小した「ガチャサット」を開発し、「青少年のための科学の祭典2015」で発表を行った。Gachasatの対象は小中高生であり、加速度センサと通信機能を備えている。はんだ付けなどの子どもには難しい作業をなくすため、ブレッドボードベースの設計になっているので、小学生でも大人の助けが少しあれば制作が可能である。この祭典に参加していた高校生は、「宇宙に興味がわいた」「小学生に教えることが楽しかった」などの声があった。小学生と高校生が一緒に活動していたたのでこのような声が出た。本成果については論文執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
富士山頂設置模擬衛星プロジェクト以外にも、アウトリーチ活動等が行えたため。
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Strategy for Future Research Activity |
富士山設置模擬衛星以外にも、ドローン搭載模擬衛星も行う。
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Causes of Carryover |
使用項目は概ね計画通りであるが、想定したより個々の使用経費が少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
富士山頂設置模擬衛星の試運転を兼ねたドローンを使った模擬衛星に使用予定。
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