2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K12399
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
江崎 信行 豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (80311033)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 校庭緑化 / 過疎地 / 低コスト芝生化 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の根幹である低コスト芝生化の実践は,従来の豊田高専サッカー場に加えて,豊田市内の過疎地区の小学校を対象として,行った。過疎地区の小学校における芝生化の実践においては,従来必要と考えられていた,水やり・施肥・芝刈りをほとんど必要としないということが明らかになった。 過疎地区の小学校においては,利用者の踏圧による損耗が少ないと考えられ,これまでに想定していたよりもより低コストに芝生化が可能となることが期待され,いよいよ本格的な芝生化の実践の段階に進むことが待望される。 また、今回得られたデータについては,従来のモデル化方程式のシミュレーションにおいても,単純に損耗率を減少させた場合の結果として,容易に数値解を得ることができており,今後の普及に向けての有用な成果を示すことができている。 ただし,豊田市内においては、芝生化の普及を計画している市教育委員会からは,この方法での芝生化をこれ以上広めることを許されなかったため,今後は,現状維持に努め,本芝生化手法の有用性を示していく必要がある。 これまでの研究成果については,2017年5月に東京都市大学において行われる日本芝草学会2017年度春季大会,および,2017年7月にアメリカ合衆国ニュージャージー州において行われる国際芝草学会において発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「過疎地区を対象とした校庭の芝生化」の試行は2016年度中に成果を上げることができたが,自治体との折衝に失敗し,更なる普及が進んでいないため。
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Strategy for Future Research Activity |
自治体側の懸念事項である「見向きされなくなった校庭」についての有効な維持管理法を実践により示すことを検討している。北設楽郡東栄町の旧奈根小学校の校庭において,より低コスト,低負担に芝生を維持する管理方法を実践し,それを明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
2016年度中に計画していた本格的な芝生化の実践が、自治体の担当部署の合意が得られず行うことができなかったため。モデル校となる1件目の芝生化は,十分な成果を示すことができたが,自治体側の懸念材料である「見向きされなくなった」場合の解決策を明確に示すことができず,今後は,モデル校における現状維持に努めることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初考えていたよりも遠方にある自治体とも幅広く交渉を進め,芝生化実践の合意を得ることを計画している。遠方まで出向いての作業に従来よりも移動コストがかかることが予想されるが,研究経費の範囲内で十分に賄うことができると考えている。
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