2016 Fiscal Year Research-status Report
ゲームを適用したフォーマル・インフォーマルラーニング接続支援システムの開発
Project/Area Number |
15K12415
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 政寛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 美子 熊本大学, 大学院社会文化科学研究科, 准教授 (00433706)
緒方 広明 九州大学, 基幹教育院, 教授 (30274260)
向井 隆久 別府大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30622237)
金子 晃介 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (30735121)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ゲーム型学習システム / フォーマル学習 / インフォーマル学習 / 地理データ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度では、平成27年度で開発を行った英単語学習ゲームのプロトタイプの形成的評価を行い、実際の授業においても、評価を行った。また、GPSを活用した学習ゲームの汎用性を検討し、そのゲーム開発プラットフォームの開発も行った。英単語学習ゲームのプロトタイプ形成的評価では、平成27年度に引き続き、ストーリーの評価に加え、機能、インストラクショナルデザインや情報認知の観点で評価を行った。その結果、インターフェースについては「ツールの詳細」、「プレイヤー情報の可視化」、「100%の場所は教えてほしい」、「前のページに戻るボタン」等詳しい意見が挙げられた。また操作感については「位置情報が不安定、近づいたと思うと離れていく」、「押しても反応しない、位置情報が読み取りにくい」、「スポットに来ても、問題にアクセスできなかった」等、位置情報に関する指摘は多く挙げられた。インストラクショナルデザインに関する評価では「チーム戦というのがおもしろい」、「自分の知っている土地がゲームになっていて面白かった。」、「チーム分けの由来がわかる」などゲームの注意、関連、満足度については高い評価が得られたが、学習後の能力に関する自信の向上については低く評価された。これらの問題を改善し、実際に授業で評価を行った。評価項目はインストラクショナルデザインの観点、能力についてである。その結果、インストラクショナルデザインの観点では関連性、満足度は評価されたものの、ゲームが難しく、自信や注意は低く評価された。しかし、能力については、事前事後において、有意傾向であるが単語能力が伸びていることが示され、GPSを使用した英単語学習ゲームの有効性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
プロトタイプの形成的評価、改善に加え、実際の授業において評価し、その有効性が示された。またこのようなゲームの利用普及を進めるため、Webベースのゲーム開発プラットフォームも開発できた。これは当初予定にはないことであり、研究知見の社会実装を進めていくことが望まれる科研費の特性から、高く評価することができると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は最終年度であるため、長期的な評価を行いたい。評価の観点として、利用ログの観点も加え、心理データと突き合わせ、フォーマル学習とインフォーマル学習の接続としての本ゲームの役割についても検討していく。また利用頻度など、学習者特性によって差が出ることが多いの予想されるため、インフォーマル学習において使用する学習者の特性についても、フォーマル学習における状況なども踏まえ、検討したい。
|
Causes of Carryover |
本年度はレンタルサーバーを契約し、研究を遂行する計画であったが、学内のサーバーに空きが生じたため、そちらの方を使わせて頂くことで、経費に差分が生じた結果となった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度では、学内のサーバーが使えなくなるため、外部のサーバーを使用することとなる。外部のサーバーの契約費用、ならびにスマートフォンをもたない学生向けの貸出端末の購入が予想以上に必要になることがわかったため、その経費に充てる予定である。
|
-
[Journal Article] Game-Based Educational Application for Informal Learning of English Using FLEG2017
Author(s)
Wang, B., Tang, F., Kaneko, K., Yamada, M., & Okada, Y.
-
Journal Title
Emerging Technologies for Education: First International Symposium, SETE 2016, Lecture Note for Computer Science
Volume: 10108
Pages: 691-700
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-
-