2017 Fiscal Year Annual Research Report
The qualitative assessments of the global career program for university students: how the workers evaluate their own progress from the e-portfolio?
Project/Area Number |
15K12428
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
鈴木 伸子 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (40507620)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | グローバル人材育成 / 海外派遣 / 内省 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、インタビュー調査を踏またデータ分析を行った。その結果、予想通りだったことは次の3点である。第一に、多様な業界で活躍する社会人にとって、学生時代に参加したグローバル人材育成目的の海外短期プログラムは、帰国後の語学学習のモチベーションや派遣先国への文化的関心は、卒業後も強く維持されることがわかった。第二に、文化的背景の異なる人々と共同で取り組む職務において積極的にコミュニケーションを図ろうという意欲が強い傾向にあることもわかった。第三に、派遣先で知り合った学生との交流を、社会人となったあとにも継続しているケースが多かった。一方、e-ポートフォリオの記述内容については、特別な感慨を想起する者はさほど多くなく、回想型のインタビューを実施する上で、e-ポートフォリオによる刺激が予想したほど機能しない傾向にあることが分かった。この結果については、次の理由が考えられる。今回使用したe-ポートフォリオは、短期の海外派遣のために、主に約2週間の派遣中とその前後に限定して使用したものであり、学部入学時から卒業まで、継続的に使用したわけではないため、対象となった人々にとって一過性の強い学習という側面が強かったこと、そして、帰国後のフォローアップは個人に任せて、振り返りを記述したら、提出して終わりという形をとっていたこと、以上の2点が大きく影響していると考える。これらの成果を踏まえ、11月と2月には、企業関係者を招聘した研究会を開催した。その結果、グローバル人材育成プログラムに対して、グローバル人材といっても、その基本は、プレゼン能力や意見を述べる際の口頭能力などごくベーシックな学生としてのスキルにある。これらを成を重視しつつ、海外プログラムを実施するべきではないか、とのコメントを得た。
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