2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K12462
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅谷 俊治 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (80367820)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓮池 隆 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (50557949)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | トラッキング / 整数計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
防災,交通,マーケティングなどの分野で,個人の移動履歴を収集・加工したデータベースを利用して時々刻々と変化する人の流れを解析する研究や調査が盛んに行われている.しかし,これらのデータベースは個人のプライバシ情報を多く含むため,企業や個人などの幅広い層にデータベースを完全な形で公開することは困難である.また,収集した個人の移動履歴データの欠損や不備によりデータベースの構築が困難な場合も少なくない.本研究では,地域内の各地点に配置されたセンサから観測される各時刻の交通量を入力データとし,時空間に拡張された大規模なネットワーク上における整数計画問題を解くことで,限られた観測データから個人の移動履歴を推定する手法を開発する. 本年度は,主に数値実験における推定結果の評価手法について検討した.これまでは,推定した移動履歴のうち実際の移動履歴と完全に一致するもののみを正解とみなしたため,推定結果の精度が低く評価されている問題点があった.そこで,推定された移動履歴と実際の移動履歴の類似度を定義し,その閾値を変化させることで実際の移動履歴と類似するものも正解とみなす評価手法を提案した.山口,長野,高知,富山,仙台,道央,中京,大阪の8都市圏において,新たに提案した評価手法の下で人の移動履歴を推定した結果,いずれの都市圏でも80-90%の高い精度で人の移動履歴が推定できることが確かめられた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たに提案した評価手法の下で人の移動履歴が高い精度で推定できることを確かめた.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,観測されるデータが不十分な場合でも推定精度を維持する手法の開発に取り組む予定である.
|