2015 Fiscal Year Research-status Report
風車の重大事故を引き起こす乱気流の発生機構解明に対する数値流体力学的アプローチ
Project/Area Number |
15K12477
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 孝紀 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90325481)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 風力発電 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,経済産業省とNASAが共同で作成した空間解像度30mの全球3次元標高データと,JAXAとNASAが共同作成した空間解像度10mの全球3次元標高データ(ALOSデータ)に注目し,これを数値風況シミュレーションの入力データに自動変換する技術を開発を検討した.さらに.最新の航空レーザ計測による詳細な地形データの変換技術についても検討を試みた.
本研究では,GPVデータの取り扱いに関して最大のボトルネックであるデータデコード(バイナリ形式からテキスト形式への変換)システムを開発した.得られたデータの精度を実測データから検証するとともに,数値風況予測への活用法を検討した.
本研究の技術コアであるRIAM-COMPACTに対して,種々の大気安定度へ適用可能な計算モデルの改良し,単純な地形周りの数値風況予測を実施した.また 流入気流データの簡易的な作成方法についても検討を加えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究協力をお願いしていた企業の方々との連携が非常にスムーズに実施されたことにより,計画以上に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
電力会社や風車メーカー,風力発電事業者の協力を得て,本研究で指摘する乱気流に伴うトラブルに遭遇した風車情報を入手し,その状況をコンピュータで忠実に再現する.上記で開発した技術に基づき,風車がいかに過酷な状況にさらされているかを定量的に明らかにし,発電量低下や風車故障の原因となるウィンドリスクを特定する.さらに,それらのウィンドリスクの状況を,最新のコンピュータグラフィックス技術を用いて3次元構造として立体的に視覚化する.
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