2016 Fiscal Year Annual Research Report
Observation and modelling affected areas from thermal cameras on board UAVs
Project/Area Number |
15K12480
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山崎 文雄 千葉大学, 大学院工学研究科, 教授 (50220322)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ドローン / 構造物 / 3次元モデル / 地震被害 / 建物 / 斜面崩壊 / 断層 / 熊本地震 |
Outline of Annual Research Achievements |
無人航空機(UAV,ドローン)は有害物質の流出地域や火山,ダムや高層ビルといった高所等,有人での調査・観測が困難な現場での運用が可能である.災害発生時においては,UAVは即時性に優れているため迅速な状況把握への利用が期待される.また,対象物に接近できるため高解像度の画像を得やすいという利点からも,最近非常に注目を集めている.本研究では,2011年東北地方太平洋沖地震による津波によって被災した建物をUAVと地上から撮影し,得られた画像からSfM (Structure from Motion)手法によって,その3次元モデルの構築を試みた.2015年4月25日に発生したネパール地震の被災状況に関しても,現地で直後に撮影されたUAV空撮画像を用いて被害建物の3次元モデルの構築を行い,被災状況を正確にかつ視覚的に表現できることを示した.2016年4月に発生した一連の熊本地震に関しては,地表地震断層,墓石の転倒被害,斜面崩壊,被災橋梁,建物倒壊被害などを実際にUAVで空撮し,取得した空撮画像からSfM手法による3Dモデルの構築,及びオルソ画像と数値表層モデル(DSM)の作成を行った.これらにより,詳細に視覚的な被災状況の把握を行うことが可能であることを確認できた.また,3Dモデルに地上基準点の座標を与え,位置情報を追加する前後でのモデル精度を比較した. 今後の課題として,UAV空撮画像のみによって,高精度の3Dモデルを構築するための飛行・撮影条件の検討が必要である.また被災建物だけでなく,土木構造物等のモデルを作成し,安全点検や災害時におけるUAVの有用性を示すことを考えている.
|