2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of biological transmission measurement system by RF integrated circuits
Project/Area Number |
15K12504
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北川 章夫 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (10214785)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 生体計測 / テラヘルツ波 / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
高周波集積回路技術を利用した生体透過画像計測の基礎を確立するために以下の研究を実施した。生体の骨密度計測やCT像の取得を想定し、ミリ波~サブミリ波帯の光源と受光器の実現方法について検討を行なった。本研究の特長は、従来のX線や赤外光非侵襲計測システムとは異なり、量産が可能な最先端のシリコン集積回路技術を利用した光源と受光器を使用して、生体への負荷がなく、小型で安価な計測システムを構成することである。 (1) 生体の透過スペクトラムの測定:生体内部組織の画像を取得するため、光式テラヘルツ領域周波数分解解析装置(日本分光株式会社製FARIS-1)を用いて、テラヘルツ波における透過スペクトラムの測定を行った。 (2) 光源の検討:光源としてVCO(電圧制御発振器)を用いる方法と発熱体の輻射を利用する方法を検討した。最先端シリコン集積回路技術を用いて、VCOを試作した結果、100GHz帯での発振が可能であったが、現在のシリコン集積回路技術では、出力電力が十分でないと判断し、光源として熱輻射を利用し、受光器によって周波数選択を行う方法に変更した。 (3) 受光器の検討:周波数選択が可能な受光器として、アンテナを含む共振回路を、シリコンチップ上に集積化した。現在、外部製造委託により試作を行っている。 (4) カラーCTシステムの検討:熱輻射による光源を使用することを想定して、各測定周波数に対応した共振周波数を持つ受光器によって得られた透過率のデータからCT画像を得るシステムを設計した。
|