2015 Fiscal Year Research-status Report
ハイスループット1分子ひっぱり試験による結合力スペクトルの測定とアッセイ応用
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15K12505
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
浮田 芳昭 山梨大学, 総合研究部, 助教 (40578100)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分子間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は抗体修飾粒子の作製に取り組み、粒子の作製技術を確立した。カルボキシル基修飾粒子表面に共有結合により抗体を固定化する方法と物理吸着により抗体を固定化する方法を検討した。物理吸着により抗体を固定化した粒子については蛍光標識抗体を用いることで抗原との反応性を確認し、従来法のイムノアッセイに匹敵する検出感度を有することを確認している。引っ張り試験に関してはH28年度の早い時期に着手する予定であるが、これに先立ち微粒子の物性測定を行いこれに基づく発生引っ張り力を試算した。この結果得られる引っ張り力は数fN~数100pNの間であると試算され、従来の原子間力顕微鏡で得られている生体分子相互作用力の測定に適した範囲で精密に引っ張り力を制御可能であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H27年度に完了すべき粒子の開発は達成されており、H28年度の研究実施に必要な準備だてが順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
基盤的な技術はH27年度中に揃えることができた。H28年度は粒子の反応性の評価と計画していた力学測定に取り掛かることができる。
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Causes of Carryover |
試薬等を有効に活用したことで当初購入予定であった消耗品費が節約された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計測装置の高感度化の必要性が認められるため、レーザー等の備品や計測用カメラを新たに購入する予定である。
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