2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of high-throughput single molecular tensile testing for binding force spectrum and application to bio-analysis
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15K12505
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
浮田 芳昭 山梨大学, 総合研究部, 助教 (40578100)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分子引っ張り試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
粒子表面への抗体固定化法を確立し、これらを抗原によりカップリングした複合体の作成技術を確立した。これをマイクロチャンバー内に封入することで、微粒子の挙動を独自の観察装置により可視化し粒子挙動を観察した。具体的には抗マウスIgGヤギIgG抗体を固定化した微粒子をマウスIgGによりカップリングしこれを用いることで分子結合力の測定を行った。この結果分子の結合力は数10pN~100数十pNに分布すると試算された。これは原子間力顕微鏡を用いた先行研究例で報告されている結合力と整合性があることから、本開発技術による測定の正確性が示されたと言える。この実験では粒子の立体的配置の制御が困難であり、結合部に対して必ずしも垂直な引っ張り力を印加することができないことが課題であることが判った。この改良として、粒子対粒子を基板対粒子の結合にすることで、引っ張り力の印加方向を安定化する方法を検討した。これによりよりハイスループットな実験を実現でき、一度に数10結合以上の多量の引っ張り試験を実施できる系を確立した。本系においても同じく数10pN~から100数10pNの結合力を示唆する結果を得ている。また、非特異的結合は特異的結合に比べ圧倒的に結合力が弱いことも本系による解析で明らかになった。本系においては抗原の非添加に於いても多くの結合粒子を生じることがわかっており、この改良に取り組んだもののこの点は課題として残った。
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