2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of non-invasive super rapid lymph node biopsy system
Project/Area Number |
15K12555
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山口 匡 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (40334172)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超音波 / 乳がん / センチネルリンパ節 / 術中迅速診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳がんにおける革新的な診断・治療支援法の具現化を目的とし、体外から特定条件の超音波を照射して腋窩リンパ節群を観察し、その反射信号からリンパ節の音響的な性質を理解することで、リアルタイムで細胞レベルでのがん細胞転移を判定することが可能なシステムを開発することを目的としている。具体的には、十分な解析精度を得られる状態でリンパ節に音波を照射するための超音波プローブの作成を含み、申請者が摘出リンパ節を対象に開発してきたリンパ節内部の構造解析および細胞レベルでの変性評価アルゴリズムを生体深部のリンパ節に適用可能にすることで、生体内のリンパ節群からセンチネルリンパ節を同定し、その細胞変性からがん転移・良悪性について定量評価することを可能にする。 特に本年度においては、新規の超音波送受信系とエコー信号へのノイズ混入などを考慮した安定した信号解析法の創出を主な課題として実施した。送受信系については、体内において数cm程度の進度にあるリンパ節の観察を想定し、数MHzから25MHz程度の周波数の超音波を任意の条件で照射可能なシステムを構築した。また、高感度での計測を実現するために、超音波を発生させる振動子が複数個リング状に配置されたアニュラアレイ型の超音波プローブを作成し、同プローブにも対応可能となるようにシステムの改良を行った。 信号解析法については、取得したエコー信号から診断対象部位を選定するための画像処理アルゴリズム、ノイズの混入や生体内での信号減衰などによるエコー信号強度の不足を保証する手法、散乱現象を数学的に評価するためのモデル式などを改良した結果、ロバスト性の向上が達成された。
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