2016 Fiscal Year Research-status Report
直線偏光近赤外線レーザー照射による新規呼吸リハビリテーションの開発
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15K12588
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
海老原 覚 東邦大学, 医学部, 教授 (90323013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 栄 東邦大学, 医学部, 教授 (20190275)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 咳反射 / 呼吸困難 / レーザー / 触覚受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
直線偏光近赤外線レーザー照射の吸気直線抵抗負荷誘発性呼吸困難に対する抑制効果のデータ解析が終了し、それを2017年6月の日本リハビリテーション医学会学術集会で発表する予定である。さらに直線偏光近赤外線レーザー照射のクエン酸誘発性咳反射に対する抑制効果のデータを現在解析中である。また、咳反射の触知覚に 咽頭の触覚受容を参考に検討している。咽頭の触覚受容は粘膜での触覚となり、多くの粘膜での感覚は内臓感覚となりますが、咽頭の場合は主として体性感覚であると考えられる。皮膚感覚において触覚の研究が精力的に行われていますが、まだまだ粘膜での触覚の研究はごく少ない状況である。様々な組織学的な知見から、咽頭粘膜の触覚は無毛皮膚の触覚と似ており、皮膚の触覚受容と同じ構造あるいは似た構造の器官が触覚をつかさどっていると考えられると思われます。無毛皮膚の触刺激を感知する受容器としては、代表的なものとしてマイスナー小体、メルケル細胞、パチニ小体、ルフィニ終末、そして触感覚に特化しているわけではないが自由神経終末がある。さらに真皮にクラウゼ小体というものの存在も報告されており、ルフィニ終末とクラウゼ小体は触覚だけでなく温度受容も行う(ルフィニは高温、クラウゼは低温)とされている。おそらくこれらの器官あるいはその類似物のほとんどが気道粘膜にも存在していると考えて研究を進めている。さらにそれだけではなく、気道粘膜下には螺旋状渡し構造の器官なども観察され、皮膚にない新たな感覚器の存在も示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
呼吸困難や咳反射に関するデータが出そろいつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
気道粘膜接触受容器に対するレーザー照射の影響を検討する予定である。マイスナー小体、メルケル細胞、パチニ小体、ルフィニ終末、自由神経終末に存在しているそれぞれの受容器チャネルのレーザー照射を行い反応を解析する予定である。 さらに様々な慢性呼吸器疾患患者をリクルートし、それらの患者に対する直線偏光近赤外線レーザー照射の影響を調べ、疾患別効果の検証ができるまで例数を増やす予定である。
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Causes of Carryover |
研究データ解析を2016年度下半期に修了する予定であったが、それが半年ほどずれ込みそのため解析用人員の人件費が翌年に持ち越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究データがほぼ出そろったので、昨年度使用しなかった解析用人員の人件費を今年度使用する予定である。さらに予定通りにさらなる様々な年齢の健常者および様々な慢性呼吸器疾患患者への直線偏光近赤外線レーザー照射の咳反射・咳衝動・呼吸困難への影響をしらべる症例数を増やし、統計的に意味のある症例数に秋までに達する予定である。その後、データ解析をして論文作成を行う。そのための試薬や消耗品費用、さらに情報収集のための学会参加や討論のための学会参加の旅費として使用する。さらに文献の費用や英文論文添削費用、投稿費用ならびに印刷費用や通信費などの費用にも使用する。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] 脳と咳嗽2016
Author(s)
海老原覚
Organizer
第3回総合アレルギー講習会
Place of Presentation
パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)
Year and Date
2016-12-17
Invited
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