2015 Fiscal Year Research-status Report
脊髄可塑性におけるメカノシグナルの関与に関する研究
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15K12591
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
緒方 徹 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(併任研究所) 障害者健康増進・運動医科学支援センター, センター長 (00392192)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メカノシグナル / グリア細胞 / 可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度はメカニカルストレスの関連分子が脊髄損傷において変化しているかを確認するために、メカニカルストレスのシグナルであるCasのリン酸化の変化をマウス脊髄損傷モデルにおいて観察した。その結果損傷周囲でリン酸化が起こっており、この部位にメカニカルストレスがかかっていることが示唆された。他のマーカーとの共染色ではミクログリアがCasシグナル活性化の主たる要因になっているとのデータが得られた。 一方、瘢痕組織の固さに寄与していると考えられるアストロサイトでのメカニカルストレスの働きを解析するため、アストロサイト特異的にCasをノックアウトするマウスを研究計画に沿って作出し、その解析を開始している。現時点ではサンプル数が足りず、次年度に向かって解析を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノックアウトマウスの作出は予定通り進んでいる。 また、脊髄損傷後の神経組織内でCasシグナルが変化している知見が得られたことから、神経外傷の研究分野でメカニカルストレスの解析を実施する妥当性があることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
繁殖中のノックアウトマウスを解析し、瘢痕でのメカニカルストレスへの介入が組織、神経機能に及ぼす影響を予定通り解析する。
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Causes of Carryover |
年度末に予定していた動物実験の一部がスケジュール上困難になり、次年度に実施することとなったため、これに関連する額を繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画通りに動物実験の関連費用として使用する予定である。
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