2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of a new pharyngeal swallow rehabilitation technique that the elderly can safely perform
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15K12602
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小山 善哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (90253682)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 摂食嚥下リハビリ / 高齢者 / 認知機能低下 |
Outline of Annual Research Achievements |
簡便で呼吸器への負担が少なく、高齢者や認知症者でも安全に実施できる“咽頭期”嚥下リハビリ手技の開発に取り組み、ブローイング訓練用逆止弁付きストローを開発した。同ストローは、市販のスムージー用ストロー(直径13㎜、長さ21㎜)管内に、中央に穴(直径5㎜)を開けたポリプロピレン板(直径13㎜、厚さ2㎜)にシリコン薄板(直径11㎜、厚さ0.3㎜)をポリプロピレン板の1/4の面積で接着して作製した逆止弁を組み込んでおり、誤飲誤嚥のリスクがない。 次いで、同ストロー訓練時の呼吸器への負担を評価するために、健常成人23名を対象とし、同ストローと巻笛ほか通常のツールを用いたブローイング時の5秒間積算呼気圧を測定し比較した。ダネットの方法による多重比較の結果、巻笛ほか他のツールによる訓練時の呼気圧は加工していないストローと比較して有意に大きかったが、逆止弁付きストローを用いた場合は加工していないストローと同等の低い呼気圧を示し、両ストロー間で有意差を認めず、逆止弁付きストローを用いたブローイングは呼吸器に負担が少ないことを確認した。研究成果は第23回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(2017年9月16日,千葉)でポスター発表した。 さらに、ブローイング訓練時の食道入口部開大効果について検証するため、長崎大学耳鼻咽喉科の協力のもと20チャンネル咽頭圧計(スターメディカル社)を用い、健常成人12名のストローブローイング、空嚥下時の咽頭圧測定を実施した。12名中10名にブローイング時の食道入口部の咽頭圧低下を認めた。ブローイング訓練は鼻咽腔閉鎖不全患者のリハビリ手技として広く知られているが、食道入口部開大効果の報告は国内外でこれまでない。ブローイング訓練効果についての新知見と考えられ、研究成果は日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会での発表、学会誌への投稿を計画しデータ解析中である。
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Research Products
(1 results)