2017 Fiscal Year Research-status Report
半側空間無視モデルの作製とリハビリテーション効果の検証
Project/Area Number |
15K12611
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
武田 湖太郎 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (50618733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 裕之 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 研究員 (00440686)
Orand Abbas 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 助教 (10612591) [Withdrawn]
水谷 謙明 藤田保健衛生大学, 大学共同利用機関等の部局等, 講師 (30351068)
岡田 泰昌 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究部), 電気生理学研究室, 室長 (80160688)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 半側空間無視 |
Outline of Annual Research Achievements |
半側空間無視(Unilateral Spatial Neglect)は,脳卒中をはじめとした大脳の障害により,病巣の反対側の空間における認知的処理が障害された病態であり,右大脳半球の障害後に左側の半側を無視するという症状が見られることが多い.視野の障害とは異なり,空間的注意が偏倚しているため,病識も生じ難く,幅広い生活場面において困難を生じることとなる.臨床においては,無視側への視覚的探索訓練やプリズム眼鏡を用いた訓練などが有効であると報告されているが,いずれも効果の持続や日常生活への汎化について十分な確証が得られている状況ではない.これは半側空間無視が様々な損傷部位により生じることや患者を対象とした研究の限界があることが原因で,訓練効果を評価することが難しいためである.そこで本研究ではラットによる半側空間無視モデルを作製し,ヒトの臨床と同様の訓練を行うことで,統制された条件における評価を可能とすることを目的としている.当該年度では,モデルラットの行動を観察し,Free Movingな状態における半側無視行動を測定するシステムの整備を行った.二つの部屋を一本の廊下で繋げた環境において,モデルラットを24時間自由に行動させ,その位置を上方からビデオモニタリングするシステムとなっている.また,部屋を行き来する際に廊下にある衝立に触れた場合にビデオに情報が送られ,最終的に画像解析により行動を評価するシステムである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者および研究分担者らの所属組織の解散にともなう移籍,退職,および,動物実験施設の閉鎖・移転のため,動物実験を遂行できない状態が数か月間あったため.
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Strategy for Future Research Activity |
動物の行動を測定するシステムを完成させ,モデルラットを用いた検証実験を開始する.
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Causes of Carryover |
研究代表者/分担者の所属組織の解散にともなう移籍・退職や動物実験施設の閉鎖・移転のため遅れていた動物実験を再開する.
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