2019 Fiscal Year Annual Research Report
New Teacher Training to Foster Reflective Practitioners : A Proposal for a Method to Enable Active Reflection in the Classroom
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15K12630
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
七澤 朱音 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10513004)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 反省的実践家 / 即時的修正 / 校内研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2つの検証授業(①と②)を発表した。①2017年1月18日~30日の5単位時間で実施した小学校における検証授業「単元名:バスケットボール」、②2019年6月11日~17日の6単位時間で実施した中学校における検証授業「単元名:柔道」であり、②では5カ年に亘る全研究のまとめを行った。以下、これらの研究方法と結果をまとめる。 ①小学校第5学年1クラスで実施し、授業者は担任で初任、即時的助言を行うスーパーバイザー(以下SV)は教務主任だった。両者の授業中に行われた言語的やりとりを、量的に(指導者の肯定的・矯正的・発問・励ましの発現頻度、SVの見取り・推論・対処の発現頻度)、質的に(SVの助言内容、指導者の修正の可・不可)分析、授業後に行った検討会の内容も分析した。結果、指導者はSVの助言を受けて単元終盤に肯定的言語を多く投げかけ、授業のねらいに迫る発問もできるようになった。また、SVが児童たちのゲーム様相を深く見取ってその原因や対処法を即時的に示したことにより、指導者が授業を修正できるようになったことが明らかになった。検討会の分析からは、SVの助言が指導者の認識レベルを超えると、授業の停滞を産む原因にもなることがわかった。 ②中学校第2学年3クラスで実施し、授業者は教職10年目、SVは柔道の有段者で教職9年目であった。SVと指導者の相互作用行動の差と、SVが即時的修正に入る・入らない授業における両者の授業中に行われた言語的やりとりを量的・質的に分析した。結果、SVの方が多くの発問を投げかけたが(平均値:SV12.5回、指導者2.5回)、SVの授業を観とる観点が入ればSVが不在でも指導者が質の高い助言をできることが明らかになった。しかし、SVがいる授業では授業のねらいに迫る試技を行っている生徒を指導者が選出できたものの、不在の授業ではできなかったことも明らかになった。
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Research Products
(2 results)