2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-intensity training under hypoxic conditions for improving sprint performance and its training effectiveness
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15K12647
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
田口 信教 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (10171597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬久 博敏 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 准教授 (50239167)
斉藤 和人 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (50170494) [Withdrawn]
荻田 太 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (50224134)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | トレーニング科学 / 一流競泳選手 / 低酸素環境 / スプリントトレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本年度は、先行研究によって有酸素性、無酸素性エネルギー供給系に高い刺激を与えることが認められた高強度間欠的運動プロトコールを用い、常酸素環境、低酸素環境におけるトレーニングが、エネルギー供給能力向上およびパフォーマンス向上に及ぼす影響について検討することを目的とした。 【方法】被検者はよく鍛錬された競泳選手14名とし、常酸素環境(常酸素群:6名)、海抜4000m相当の低酸素環境(低酸素群:8名)でトレーニングを行う2群に分けた。トレーニングは、10秒程度で疲労困憊に至る泳速において、5秒の運動を10秒の休息を挟みながら5回繰り返す高強度間欠的運動とし、1日2回、週5回の頻度で、4週間、流水プールで実施した。トレーニング前後に、最大酸素摂取量、最大酸素借、最大推進パワー、泳速-抵抗関係、50m泳記録を測定し、効果を評価した。 【結果】トレーニング後、最大酸素摂取量は常酸素群においてのみ有意に増加した。一方、最大酸素借は両群ともに有意に増加したが、その増加量は、低酸素群において有意に大きい値であった。さらに、最大推進パワーに関しては、低酸素群においてのみ有意な増加が認められた。泳速-抵抗関係式より得られた抵抗係数および抵抗指数には、両群ともにトレーニング前後で有意な変化は認められられず、抵抗に関する影響は認められなかった。50m泳記録は、常酸素群で6人中5名が、低酸素群では8名中全員が向上し、その記録の向上は統計上有意であった。 【結論】本研究で用いた高強度間欠的運動トレーニングは、常酸素環境、低酸素環境のどちらでもエネルギー供給能力、スプリント泳パフォーマンスの向上に有効であるが、低酸素環境下で実施すると、より無酸素性エネルギー供給能力、最大パワーの向上に効果的であり、結果的に短距離泳パフォーマンスの改善に有効であることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)