2016 Fiscal Year Research-status Report
柔道技術指導のための音声教示法の開発:オノマトペ表現音声のスキル伝達効果の検証
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15K12653
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
山内 直人 国士舘大学, 体育学部, 准教授 (80327741)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オノマトペ / ジェスチャー / 言語 / 脳神経科学 / 運動行為 / 身体運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動やスポーツの技術指導において,身体の動きのコツを伝えるときにしばしば擬態語や擬音語が使用される.擬態語・擬音語の運動イメージ伝達効果は解明されておらず,またその背景にあるメカニズムを知るためには,言語と運動の相互の関係性についての詳しい知見を得る必要がある. 特にその音声特性と運動学的表象又は運動力学的表象との体系的関係は,共感覚的音象徴に基づいている可能性が指摘されている.そこで 本研究の目的は,運動のイメージと言語音の関係性について検証した。 まず,動きの形(フォーム)に関して、直線的で鋭角な動きは阻害音と前舌母音が結びついていると考えられ、滑らかな動きには共鳴音と後舌母音が結びついていると考えら,動きの大きさ(サイズ)に関して、小さい動きには無声阻害音と前舌母音が結びついていると考えられ、大きい動きには有声阻害音と共鳴音が結びついていることが示唆された。 以上のことから,小さい(ちいさい)動き、小さい(ちいさい)力発揮には無声阻害音が結びついて、鋭角で大きな動き、大きい力発揮には有声阻害音が結びついていることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
運動特性を表現する言語音の特徴の解析実験 28年度の研究において上記の課題については国際・国内学会発表および論文紀要掲載など研究課題について明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
身体運動イメージに関する音象徴効果の解析実験 単音節音声の身体運動イメージ想起効果の検証 無声阻害音は発揮力や動きが小さいイメージに,有声阻害音は発揮力や動きが大きいイメージを想起するのか検証する。
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Causes of Carryover |
今回、国際学会および物品については計画どおり使用することが出来たが、人件費謝金について使用する実験ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際会議および実験に使用。
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Research Products
(4 results)