2017 Fiscal Year Annual Research Report
An exploratory study of recovery from acute and chronic fatigue by applying the unihemispheric sleep like states.
Project/Area Number |
15K12708
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
関口 雄祐 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (50420386)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠 / 疲労回復 / 反応時間 / 半球睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
半球睡眠とは,一側の大脳半球のみで睡眠脳波が記録される生理的状態である.イルカやアシカなどの海生哺乳類と,鳥類の複数の科(キジ科,カモ科,ハト科,チドリ科)で確認されており,脳機能の連続活動(たとえば,周囲の警戒や群れの維持,イルカが泳ぎ続ける,鳥が飛び続けるなど)を維持する目的を持つと考えられている. これまでに,ヒトが半球睡眠を行う脳波上の証拠は得られていない.しかしながら,ヒトが局所睡眠を生じること,また,断片的報告からヒトが半球睡眠を行いうる可能性は高いと我々は考えてきた.本研究課題では,自発的な半球睡眠---脳の活動状態の左右差(大脳の左半球と右半球の活動差)---を生じさせる代わりに,視覚入力を一側(左眼球あるいは右眼球)に制限することにより,疑似的な半球睡眠状態を構築し,その状態の疲労の蓄積・回復を分析した. 研究期間の前半では,視覚入力を制限した約4時間の視覚作業が,被験者に対して疲労を蓄積させるのか/回復が生じるのかを検討するための実験を進めた.疲労の程度は,作業パフォーマンス(計算課題)・唾液アミラーゼモニター(ニプロ社製)・スタンフォード眠気尺度評価を用いて数値化した. 研究期間の後半では,通学の電車移動が片道1時間以上ある学生ボランティアを被験者として,眼帯を装着することにより視覚入力を2時間制限し,その生理的,機能的影響(作業パフォーマンス)を検討した.被験者は,生理的指標として起床時,就寝前を含む一日4回のスタンフォード眠気尺度の記録,および就寝前にスマートフォン(内蔵カメラで指先を撮影することで,血流の輝度変化から心拍のRR間隔を検出するアプリケーション)を利用した自律神経指標を記録した.さらに作業パフォーマンス分析のために,就寝前に2種類のスマホアプリで,計算能力と反応時間を記録した.
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Research Products
(2 results)