2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of exosome including osteogenesis-related microRNA
Project/Area Number |
15K12714
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 智広 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (30435854)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メカニカルストレス / 骨細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 膜微小胞 / 骨代謝 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,メカニカルストレス負荷骨細胞から分泌されるexosome を介した骨形成調節機構をexosome 中に含まれるmicroRNA(以下,miRNA)の機能に着目して検証することである。 メカニカルストレスを与えたマウス骨細胞様細胞株MLO-Y4細胞からexosomeを調製し,miRNAアレイ解析を行なった結果,いくつかの変動miRNAを確認した。これら変動miRNAの標的遺伝子についてTargetScan7.1等を用いたin silico解析を行ったところ,破骨細胞分化に関連する分子を標的とするmiRNAを多く確認した。さらに,メカニカルストレス負荷MLO-Y4細胞由来exosomeを骨芽細胞およびRAW264.7細胞にそれぞれ添加し,骨形成および骨吸収への影響を検討したところ,骨細胞のexosome添加は骨芽細胞の分化を誘導ぜず,破骨細胞様細胞へ分化するRAW264.7細胞の巨核細胞への分化を誘導した。以上のことから,メカニカルストレスを受けた骨細胞から放出されるexosomeには,破骨細胞の分化が骨形成よりも優先的に伝播されるための情報が包含されていることが推察された。また,メカニカルストレスを負荷マウス前駆骨芽細胞株MC3T3-E1細胞から放出された膜小胞に含まれるmicroRNA(以下miRNA)のプロフィール解析を行ったところ,分化に関連する分子を標的とするmiRNAsの発現変化を確認したが,このメカニカルストレスを与えた骨芽細胞から分泌されたexosome(obMs-exosome)を未分化の骨芽細胞に添加しても骨芽細胞の分化は誘導されなかった。しかし,メカニカルストレスを与えた骨芽細胞にobMs-exosomeを添加すると分化は一転して増強され,exosomeを受け取る側の細胞の状態が投与する際には重要であることが分った。
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