2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K12719
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
日比野 由利 金沢大学, 医学系, 助教 (40362008)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 卵子提供 / 代理出産 / 出自を知る権利 / 生殖医療 / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵子提供や代理出産の日本人当事者に対し、メールや電話を用いてインタビューを実施した。渡航治療に関する経験として、渡航のための情報収集、エージェントとの関係、渡航先のクリニックやスタッフとの関係、卵子ドナーや代理母との関係、トラブル例、帰国のための手続き、これらのプロセス全般における満足度や感情などを聞いた。 オーストラリア、イスラエル、カンボジア、中国、ジョージア、メキシコなどで海外調査を行った。オーストラリアやイスラエルでは、現地の法制度、生殖医療の実施状況に加え、ドナー・レジストリー・システムの運用やカウンセリング実施、当事者の支援団体へのヒアリング、生殖医療によって家族を形成した当事者へのヒアリングなどを行った。 カンボジア、中国、ジョージア、メキシコでは、現地の法制度、生殖医療の実施状況に加え、渡航治療のエージェント、海外からの依頼者、現地の代理母などにインタビューを行った。 上記の現地調査について、簡易的な報告をブログ上で行うとともに論文として公表した。今後随時論文化していく予定である。 6月にこれまでの調査結果をまとめた書籍を朝日新聞出版社から公刊した。 10月に生殖テクノロジーとヘルスケアを考える研究会の報告書Ⅲとして本研究およびこれまでの調査結果をまとめて公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの研究プロジェクトと並行して本研究を行ったが、研究目的の一部は同一のものが含まれており、組み合わせて実施することにより、本研究に関わる課題を効率的に実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年5月に当事者を対象としたセミナー「卵子提供・代理出産で家族をつくる」(於 日本科学未来館)を開催する。日本人当事者のネットワークを構築し、当事者への支援策を検討する。 引き続き海外の動向についても英字新聞などで把握し、現地調査も行う。
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Causes of Carryover |
いくつかの研究プロジェクトと並行して本研究を行ったが、研究目的の一部は同一のものが含まれており、組み合わせて実施することにより、本研究に関わる課題を効率的に実施することができたため残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度の繰越金を活用し、セミナーを開催するなどのイベントも計画しており、あわせて海外などでの現地調査も行うことにより、助成金を効率的に使用する。
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Research Products
(13 results)