2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K12719
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
日比野 由利 金沢大学, 医学系, 助教 (40362008)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 卵子提供 / 代理出産 / 家族 / テリング |
Outline of Annual Research Achievements |
1)2016年5月15日、日本科学未来館にて当事者向けのセミナー「第一回 卵子提供、代理出産で家族をつくる」を開催し、「子どもに伝えるのか、伝えないのか」と題して報告を行った(http://hibino.w3.kanazawa-u.ac.jp/img/summary_20160820.pdf)。卵子提供などの事実について、子どもに伝えない親が大半であると考えられるが、伝えた場合と伝えない場合、それぞれどのようなことを考えるべきか、海外の当事者の声などとあわせて紹介した。20名以上が参加した。2016年8月20日、東京アメリカンクラブにて、当事者向けのセミナーとして、「第二回 卵子提供、代理出産で家族をつくる」を開催し、「私が見てきた渡航先の法律と実情」と題して報告を行った(http://hibino.w3.kanazawa-u.ac.jp/img/summary_20160515.pdf)。めまぐるしく変わる新興国での代理出産をめぐる法的状況について情報提供し、これらの国の実情から、依頼する側から見てどのようなリスクがあるのかを紹介した。これらのセミナーにおいて、情報交換会を開催し、日本の当事者の現状やかかえる課題を把握した。30名以上が参加した。 2)カンボジア、タイ、米国で調査を行った。生殖ビジネス、国境を超えた生殖医療に関わる当事者や関係者、団体などへの調査を行った。 3)海外のインタビュービデオを翻訳し、研究資料としてブログに掲載した。 4)これまでに実施した海外調査について、報告書の執筆にとりかかった。「生殖テクノロシーとヘルスケアを考える研究会報告書Ⅶ 生殖補助医療のフィールドワーク」として、2017年6月に公表予定である。 5)内閣府・生命倫理専門調査会、日本学術会議・生殖補助医療と法分科会で参考人として情報提供を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外での研究活動の推進により、海外の現状と国内の当事者が置かれている状況や課題を比較対象しながら把握することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
国内の当事者向けのインタビュー調査を実施する。国内外からより多くの対象者へのヒアリングを実施するために、スカイプなどを用いたインタビューを用いるなど、効率的に実施していく。資料としてインタビュービデオなども活用し、より多くの知見を得られるよう工夫する。
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Causes of Carryover |
年度末に海外調査を実施する予定であったが、次年度に延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度のセミナー開催費用、海外での調査、国内でのインタビュー実施に係る費用として使用する。
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