2016 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of convergent library for fungal cytochrome P450s and its application to exploring novel functions
Project/Area Number |
15K12737
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
及川 英秋 北海道大学, 理学研究院, 教授 (00185175)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | チトクロームP450 / 酸化酵素 / 天然物 / 生合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回P450ライブラリーを充実させるため、ポリケタイド系天然物に作用するP450としてalt1, alt2, alt3 (alternapyrone), ポリペプチドとのハイブリッド型天然物に作用するAsolA/AsolB (didymellamide), HirJ (hirsutellone), セスタテルペン生合成に関与するtpcB, tpcC (terpestacin), Nf-P450 (sesterfisherol), btcB, btcC (新規セスタテルペン)のほか、インドールテルペンで利用されるSpdJ (sespendol), JanP/JanQ (shearinine), 糸状菌では稀なリボーソーム型ペプチドUstC (ustiloxin)の機能解析を終え、これらを導入した新たな麹菌株ライブラリーを構築した。 これと並行して植物ホルモンであるabscisic acidの生合成に関与する機能未知のP450であるBcABA1、BcABA2を麹菌異種発現させた。有機合成的に調製したイオニリデンエタン関連化合物4種の微生物変換を行った。ハイスループット化を目指して、反応スケールを検討したところ、操作上の容易さから500 uLの培地に数十ugの化合物を投与し、二日間程度培養する条件で再現性良く、分析できることを確認した。 さらにキノコ由来のP450は分解系に使用されることから、市販動物用の抗生物質Pleuromutilinの生合成に関与するP450であるPle1, Ple6, Ple7導入した麹菌株を新たに調製し、先に調製したライブラリーとともに、上述の条件で微生物変換を検討した。ポジコンとして本来の基質での変換能を試したほか、市販品5種および生合成研究で入手できた8種のユニークな骨格を持つ基質も試した。その結果多くの変換物が得られたものの、変換効率が悪く、どの酵素遺伝子が変換するかの特定も労力がかかることがわかった。現在比較的収量の良い化合物についてその構造決定を行っている。
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[Presentation] 抗生物質プロイロムチリンの生合成研究 (3)2017
Author(s)
山根 桃華,南 篤志,劉 成偉,尾崎 太郎,塚越 多映,常盤野 哲生,五味 勝也,及川 英秋
Organizer
日本化学会 第97春季年会 2017
Place of Presentation
慶應義塾大学 日吉キャンパス(神奈川県・横浜市)
Year and Date
2017-03-16 – 2017-03-19