2015 Fiscal Year Research-status Report
In vitro膜タンパク質阻害ペプチド創生技術の開発と応用
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15K12756
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 友亮 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50362653)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スクリーニング / 膜タンパク質 / ペプチド / 無細胞翻訳系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究代表者らが近年開発した無細胞翻訳系を用いたリポソーム内膜タンパク質合成技術(Fujii, Matsuura et al., PNAS, 2013; Fujii, Matsuura et al., Nat Protoc, 2014)を応用し、大腸菌由来の多剤排出トランスポーターEmrEの基質輸送活性を阻害するペプチドの創出を目指す。ここではEmrEを標的とするが、本研究を遂行することで実験系が確立できれば、様々な膜タンパク質の阻害剤開発にも応用可能である。 阻害ペプチドの作用様式には2通りが考えられる。1)EmrEの機能を直接阻害する方法と、2)EmrEがホモダイマーを形成することを利用し会合を阻害する方法である。本年度は、会合阻害ペプチドをスクリーニングする技術の開発に着手した。具体的には、EmrEと会合することでEmrEの輸送活性を低下させる配列Xと会合しても活性に影響を与えない配列Yの2種類を用意した。そのために、XとYの候補を過去の論文を調査することで複数デザインし、実験により適切な配列を選定した。 次に、この二つのペプチドをコードするDNAを混合し、阻害活性の高いXをコードする遺伝子が選択的に濃縮する実験系の確立を目指した。具体的には、リポソーム内に再構成型無細胞翻訳系PUREsystem、EmrEをコードするRNAとペプチドをコードするDNA1分子を封入し、タンパク質合成反応を行った。その後EmrEの基質である蛍光物質EtBrを加え、リポソーム内部のEtBr蛍光強度の低いリポソームをセルソーターにより分取した。現在までのところペプチドXをコードするDNAを濃縮できるところまでは至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先に述べたペプチド配列XとYを選定できた。加えてその配列の阻害活性を計測する実験系を確立した。従って、おおむね予定通り進んでいると考えている。遺伝子スクリーニング技術の確立は本研究の最も重要かつ挑戦的な点で有り、現時点で達成できてないことは予想の範囲内である。
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Strategy for Future Research Activity |
セルソーターでのスクリーニング実験においてソーティングの条件を検討する。具体的には、ノズルサイズ、流速、リポソームの希釈率などを検討することで阻害活性の高いXをコードする遺伝子が選択的に濃縮できる実験系の確立を目指す。うまく濃縮ができない場合には、他の実験条件を調製することで、解決を目指す。PURE systemの発現量を変化させる、リポソームの脂質組成を調製するなどを検討する。 濃縮実験が達成できた次第、Xの配列にランダムに2-3アミノ酸置換をいれたライブラリーを構築する。このライブラリーからさらに阻害活性の高い配列の選択を試みる。
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Research Products
(2 results)