2015 Fiscal Year Research-status Report
網羅的RNAiによるドラッグリプロファイリングに向けたアプローチ
Project/Area Number |
15K12759
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松本 健 国立研究開発法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 専任研究員 (60222311)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 化合物標的 |
Outline of Annual Research Achievements |
化合物の標的や、作用機序に関連するシグナル経路を同定する方法として、動物培養細胞でのshRNAライブラリーを用いた網羅的RNAiによって遺伝学的に調べることは非常に有効である。今年度は、標的既知あるいは標的未知で、細胞増殖に影響を与える計5つの化合物についてshRNAライブライリースクリーニングを行った。 スクリーニングにはHeLa S3細胞を用いた。まず細胞にレンチウイルスshRNAライブラリーを導入して、ノックダウン細胞のプールを作成した。この細胞プールを複数に分け、一つのサブプールはコントロールとして化合物未処理のままで培養を続けた。他のサブプールにはそれぞれ化合物を添加し、一週間から10日間の培養を行った。各細胞群のDNAからshRNA遺伝子領域を増幅し、配列解析によって各shRNAを持つ細胞の頻度を決定した。コントロール細胞群での頻度との比較により、化合物感受性に差をもたらすshRNAを同定した。これに基づき、ノックダウンすると化合物感受性を上昇させる遺伝子のリストと、ノックダウンすると感受性を低下させる遺伝子のリストを作成した。 スクリーニングを行った化合物のうち、標的既知化合物のひとつでは、作用機序に関わるパスウエイ上の遺伝子群が、ノックダウンすると化合物感受性を上昇させる遺伝子リスト中に濃縮された。また、別の標的既知化合物では、標的からは予想されなかったパスウエイの遺伝子群が、ノックダウンすると化合物感受性を上昇させる遺伝子リスト中に濃縮されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標としていた化合物のスクリーニングが進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今回得られた化合物標的候補遺伝子の二次スクリーニングを個々の遺伝子に対するsiRNAを用いて行う。さらに、新たに標的既知化合物を用いてスクリーニングを行い、このスクリーニング法をドラッグリプロファイリングに用いることを目指す。
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Causes of Carryover |
旅費が少なくて済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会参加発表費用に使用する。
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