2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of technologies for elucidating mechanisms how dynamic neural activities are generated by multiple inputs from other regions
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15K12771
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 正晃 京都大学, 医学研究科, 講師 (00716186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真下 知士 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (80397554)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 遺伝子改変ラット |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の認知神経科学研究は認知機能に相関した神経活動を見出してきたが、その活動が他の複数領域からの入力により生成される機構はよくわかっていない。本研究は、ラットで、条件刺激―報酬間の関係を用いる認知機能を発揮するための前頭連合野・眼窩前頭皮質(OFC)神経細胞活動をモデルシステムとして、その神経回路レベルの作動機構を明らかにするための基盤技術を開発する。 この目的のために、Cre組替え酵素依存的に、青色光反応性の光遺伝学法用オプシン(改良型チャネルロドプシンーGFP)を発現するコンストラクトを持つラットを、Rosa26遺伝子座を利用したノックインとトランスジェニックの2つの方法で新規作成した。Cre依存的に発現するウイルス、さらには、特定の神経細胞にCreを発現する遺伝子改変ラットを新たに導入して、組み合わせによるGFPの発現を調べたところ、目的の場所にGFPを発現する細胞を認めた。しかし、その発現は強くはなかった。現在、ホモで発現するラットを作成している。また、一部のラットは、ナショナルバイオリソースに寄託した。同時に、匂いと報酬の有無の関係を学習する道具条件づけ行動課題をラットで開発し、OFC関連領域から単一神経細胞活動記録を行うシステムを立ち上げ、活動記録を行った。さらに、逆行性に輸送されるレンチウイルス、アデノアソシエイトウイルスをラットで検討し、有用となる候補を見つけた。今後はこれらの技術基盤を統合して、OFC神経回路の作動原理を明らかにする。
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Research Products
(3 results)