2015 Fiscal Year Research-status Report
現代社会における篤農家の研究―特質と社会的役割の地域間比較
Project/Area Number |
15K12793
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
石山 俊 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (10508865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 樹 総合地球環境学研究所, 研究部, 准教授 (10231408)
Steven McGreevy 総合地球環境学研究所, 研究部, 准教授 (10700172)
縄田 浩志 秋田大学大学院, 国際資源学研究科, 教授 (30397848)
宮嵜 英寿 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (30455232)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 老農 / 生業複合 / 新規就農 / メガファーム / Iターン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は研究初年度であり、研究参加者がそれぞれのフィールドワークをおこなう中で、篤農家の現代的役割に関する事例を収集した。事例を収集した主な地域は、秋田県、福井県、愛媛県、大阪府である。また研究参加者のこれまでの海外フィールドワークの事例からも篤農家の現代的役割に関する情報を収集・整理し、現代の篤農家像の検討をおこなった。 さらに2015年10月に秋田県大潟村において、研究会および秋田の篤農家に関する合同調査をおこなった。研究会ではそれぞれの研究の進捗状況を報告し、篤農家概念に関する議論をおこなった。またこの議論は、研究者のみならず、秋田県の篤農家の参加を得ておこなわれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究参加者それぞれの調査フィールドにおける事例の収集と篤農家像の検討をおこなった。また、秋田県大潟村でおこなわれた研究会において、篤農家概念の検討をおこなった。また篤農家に関する専攻研究をレビューするために資料収集をおこなった。 上記の作業を進めながら、研究成果の公開も漸次進めてきた。本研究にかかる平成27年度の成果として、論文1本、研究発表4回、著書3冊が実現した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は研究最終年度であり、これまでの研究を総括し、今後の研究の発展を目指す。具体的には研究参加者がそれぞれシンポジウム、学会等において研究成果を発表すること、年度内に2回程度の研究会を開催することを目標とする。現地調査も継続させていく。 具体的な検討事項は、現代の篤農家の類型化すること、類型された篤農家が実際の社会においてどのような役割を果たしているかを整理することである。 また、篤農家の類似概念である、「老農」、「精農」などの近代史の中で使用されてきた用語についてもレビューを継続させていく。
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Causes of Carryover |
27年度は篤農家概念の検討のために予定より多くの時間を費やした。したがって、現地調査は当初の予定よりも短期間となった。以上が次年度使用額が生じた理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度に当初の予定通り進まなかった分の現地調査を平成28年度に集中的におこなう。これによって研究が予定通り進捗可能となる。
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