2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on "Tokunoka" : Inter-area comparison of their characteristics and social roles
Project/Area Number |
15K12793
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
石山 俊 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (10508865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 樹 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (10231408)
Steven McGreevy 総合地球環境学研究所, 研究部, 准教授 (10700172)
縄田 浩志 秋田大学, 国際資源学研究科, 教授 (30397848)
宮嵜 英寿 総合地球環境学研究所, 研究部, プロジェクト研究員 (30455232)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 篤農家 / 新規就農者 / 在来知 / Iターン / 多経験性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、現地調査を進捗させつつ、ワークショップ等において、篤農家概念と篤農家の社会的役割に関する議論を進めていった。 現地調査の結果の中で、重要な点は、多くの問題に直面する現代地域農業・農村において、新しい技術の導入と社会変化の核となる篤農家の多経験性である。すなわち、農業(あるいは他の生業、地域活動)に携わるにあたり、技術的、経営的、社会的に新しい取り組みを始めるのが、地域を一旦離れた後に帰郷し就農した人々、あるいは「Iターン」とも呼ばれる他地域(主に都市)から農村に移住し、新規就農する人々であった。 また、上記に加えて、法人化をともなう経営規模拡大(メガファーム化)において、現代的「篤農家」が大きな役割を担っていることも明らかになった。この場合、地域において農業以外の会社経営経験がある人々が、その経験を法人の経営に活かしていることに特徴がある。 これまでの研究結果から、それぞれの「篤農家」における農業の位置づけの分類が可能となる。つまり、自らが実践する農業の方向性に、地域への経済的還元を目指しつつ経済的合理性を求めるのか、または生活・なりわいの一部としてのライフ・スタイルの一環とするのか、あるいは両者の折衷型であるのか、という分類の枠組設定である。 今後の計画として、「篤農家」の多経験性に関する歴史(近世)-現代の連続・非連続性を検討し、「篤農家」の社会的特性の一般化を試みていくことを計画中である。
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Research Products
(12 results)