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2017 Fiscal Year Research-status Report

性同一性障害を有する高校生が自認している性で過ごせる学校環境整備と親への支援

Research Project

Project/Area Number 15K12795
Research InstitutionToyohashi Sozo University

Principal Investigator

藤井 徹也  豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (50275153)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菊地 美帆  常葉大学, 健康科学部, 講師 (00553322)
工藤 美子  兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (40234455)
中山 和弘  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50222170)
篠崎 惠美子  人間環境大学, 看護学部, 教授 (50434577)
大林 実菜  人間環境大学, 看護学部, 助教 (80590009)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
KeywordsGID
Outline of Annual Research Achievements

Web上での調査を行った。対象は、高校生の親(以下、親とする)と高校生である。親329名、高校生329名から回答を得た。親は、父親164名(49.8%)、母親165名(50.2%)であった。高校生は、男子生徒150名(45.6%)、女子生徒179名(54.4%)であった。GIDについて内容を知っていると回答した親は232名(70.5%)、高校生147名(44.7%)、内容は知らないが聞いたことがあると回答した親は86名(26.1%)、高校生160名(48.6)、聞いたことがないと回答した親は8名(2.4%)、高校生22名(6.7%)であった。GIDに抵抗がある親は114名(34.7%)であったが、子供のクラスにGIDの生徒の受け入れに抵抗は、52名(15.8%)であった。一方、GIDの生徒の受け入れに抵抗がある高校生は42名(12.8%)であった。また、子供からGIDであることを伝えられたときに177名(53.8%)の親が、自分だけでは受け止めることができないと回答し、対応としては、家族に相談するが74.0%と最も高かった。一方、友人からGIDであると伝えられた時に自分だけで受け止められないと回答した高校生は160名(48.6%)であり、対応としては、友達に相談するが58.8%、家族に相談するが57.5%であった。このことから、GIDの適切な知識を公共に示すことや専門家・公的機関へ相談することを勧めることが大切と考える。また、親も高校生ともにGIDの情報源としては、テレビ・新聞が84.2%、73.3%と最も多かったため、マスメディアを活用することが効果的である。GIDの生徒について高校から説明を受けたい高校生が113名(34.4%)いたことから、高校の関係者はGIDの正しい知識を身に付け、生徒へ説明する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

GID当事者である高校生とその親へのインタビュー調査は、質問紙調査の結果も加える方向性で検討していた。質問紙調査を高校に配布し協力を得ることが困難であったため、質問紙配布からWeb上での実施に変更したため、調査の実施が遅れ、分析と結果の把握が遅れた。このことにより、当初の計画よりもインタビュー調査開始時期が遅れている現状があるが、次年度早々に高校在学中のGID高校生と、高校卒業後5年以内の当事者と親の10組を確保しデータを収集する予定であり、最終の研究目的は達成する予定である。インタビュー調査から得られたデータは逐語録を作成し、質的に分析する。分析結果の妥当性を得るため、研究者間で分析結果を検討する。現在、Webによる質問紙調査は、分析結果を得ている状態である。Webによる質問紙調査の結果より、作成予定の指針は親と高校生別々に示す必要があると考えられたため、研究者間で検討を進めている。特に、GIDへの抵抗については、高校生が12.8%に対して、親では34.7%であったことから、親と高校生それぞれの指針の骨子の作成を進めている。今後のインタビュー結果も踏まえて、指針を完成させ、Web上で公開し、研究協力を呼びかけ、100組のGID当事者親子にデルファイ法で調査をすすめる予定である。その調査により指針の改善点を把握する。計画の期間内に指針完成版を作成し公表する予定である。

Strategy for Future Research Activity

Webによる質問紙調査結果については、現在まとめを行っており、親と高校生とのGIDに関する現状について看護系学会で発表し、広く意見交換を行う予定である。また、子供からGIDであることを伝えられたときに53.8%は、自分だけでは受け止めることができないと回答していた。48.6%の高校生は、友人からGIDであると伝えられた時に自分だけで受け止められないとしていた。このことについては、受け入れる側に正しい知識の提供が必要であると考える。また、GIDについての情報源は、親(84.2%)と高校生(73.3%)共にテレビ・新聞が最も多かったため、学会発表後はニュースリリースを行い広く現状を伝える予定である。また、インタビュー調査の対象は、GID高校生と高校卒業後5年以内のGID当事者と親の10組とする。高校在学中のGID高校生とその親へ協力を得ることが望ましいが、高校生である当事者から協力を得ることが難しいと考えられたため、高校卒業後5年以内の当事者と親も調査対象とする。協力の得られたGID当事者、親に対し別々に面接調査を行う。面接調査は、調査内容の一貫性を担保するため、研究担当の同一研究者のみで行う。得られたデータは逐語録を作成し、質的に分析する。分析結果の妥当性を得るため、研究者間で分析結果を検討する。研究の進捗状況の確認や、必要な情報交換を目的とする研究打ち合わせを行う。各グループの結果に基づき、指針を作成後にGID高校生と高校卒業後5年以内の当事者と親の10組より評価をもらう。その後、その回答を基に指針を修正して、Web上で同様にGID当事者とその親に評価をもらう予定である。同様な評価を複数回実施することで指針の完成を目指す予定である。

Causes of Carryover

高等学校に調査を依頼して実施する質問紙調査が困難であったため、質問紙配布からWeb上での実施に変更したこと、インタビュー調査のインタビューガイドにWeb調査結果を反映する研究計画に変更したため、インタビュー調査の開始時期が遅れた。また、調査の結果発表が次年度となったため使用額に差が生じた。

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Published: 2018-12-17  

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