2015 Fiscal Year Research-status Report
アニメーション制作における制作環境と変化とその影響に関する調査研究
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15K12845
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
野村 辰寿 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (30635339)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アニメーション / アニメーションフェスティバル / アニメーション作家 / アニメーション技法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は初年度ということで、いくつかの国際アニメーションフェスティバルに参加し、アニメーションシーンの動向や、各フェスティバルの特色などをリサーチした。以下が一年間で参加したフェスティバルである。(日付は開催期間)5月23日~28日SICAF(ソウル国際カートゥーン&アニメーションフェスティバル)/6月15日~20日アヌシー国際アニメーションフェスティバル(フランス)/6月21日~28日MIAF(メルボルン国際ニメーションフェスティバル/9月1日~6日ファントーシュ国際ニメーションフェスティバル(スイス)/10月31日~11月3日新千歳空港国際ニメーションフェスティバル/2016年3月16日~20日HAFF(オランダアニメーションフィルムフェスティバル) 各フェスティバルに参加し、その会場や開催期間の規模などをチェックした。「会期中のプログラムはどうのようなものがあるか。」、「コンペティションにはどのようなカテゴリーがあるか。」、「コンペティションの入選作品や特別上映作品の傾向はどのようなものであるか。」、「コンペティションの入賞作品はどのようなものであるか。」、といったフェスティバルの特色や個性がどのようなカタチでうちだされているのかリサーチできた。 今回、2016年3月16日~20日に参加したHAFFでは、研究代表者が指導した多摩美術大学の学生作品と卒業生の作品を上映する機会を得た。同時に短編部門の国際審査員も引き受ける事となり、どのようにプログラムが構成されたり、賞が与えられるのかという行程にも参加できた事は本研究を別の視点からも考察することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた参加フェスティバルから研究者の都合により若干の変更はあるが、当科研費以外の予算などで、計画以上のフェスティバルの視察が出来たように思う。実質的にそのフェスティバルでの上映作品鑑賞により、その傾向や特色はある程度把握出来たように思うが、共同研究者(通訳)の同行までのスケジュールや予算がとれないため、初年度はインタビューまではいたらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には世界のアニメーションフェスティバルへの参加による現地調査が中心となる。一年間いくつかのフェスティバルに参加した実感として、さまざまなフェスティバルを調査することはもちろん重要だが、世界最大最古のアヌシー国際アニメーションフェスティバルの定点観測はその年度の傾向や動向を比較調査する上で必要性を強く感じた。よってこの3年間にわたる研究もアヌシーに関してのみ毎年、参加し、その動向をリサーチすることにした。
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Causes of Carryover |
当研究は、海外の国際アニメーションフェスティバルへの参加による実地調査が主となる。平成27年度は、円安影響で、海外での宿泊その他の出費が想像以上に大きく、それでも渡航調査の必要を感じ、渡航調査を実行した。それにより当初想定していた予算を超過した為、前倒しを行い、旅費に使用した。前倒しで生じた残金については、当初、資料購入を予定していたが、次年度以降に計画している渡航調査に費用がかかる為、繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当科研費以外での渡航調査なども可能な限り行っているが、限られた予算を効率的に運用するために、調査地を精査し運用したい。平成28年度は、アヌシー(フランス)、オタワ(カナダ)、広島の3箇所を予定している。
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