2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K12902
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
坂口 昌子 京都外国語大学, 外国語学部, 准教授 (60340428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長濱 拓磨 京都外国語大学, 外国語学部, 准教授 (10367930)
由井 紀久子 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (20252554)
宇城 由文 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (20281496)
佐々木 伸一 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30175377)
中西 久実子 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30296769)
村上 正行 京都外国語大学, マルチメディア教育研究センター, 教授 (30351258)
中川 良雄 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30261043)
村山 弘太郎 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (10760308)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 高校国語 / 国語教育 / 日本語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は,教材の作成,授業の実施,その報告に時間を費やした。 研究居力者である高校教諭は担当している科目内で実際に用いているコミュニケーション教材の実践授業を報告し,また,大学で初年度教育等を担当している者は,その科目でコミュニケーションを取り入れた授業実践を行い,それを報告した。報告書として刊行できているものは,現在1件だけであるが,それは,新聞を教材として,語り合うことで,お互いが受容しあい,変容を感じるコミュニケーション重視の教育だった。また,模範的な会話の進め方を研究した,中西(2017)の論文が出されている。書き言葉としては,坂口(2016)の口頭発表がある。 2016年度に実施した研究会は2度で,現状の国語教育の中で行われているコミュニケーション授業についての先行研究を紹介したり,メンバーの中の5人が,芥川龍之介の「羅生門」を教材として,授業案を立て,お互いに意見交換をした。その教材集については,現在編集中である。 現在は,それらの教材の中から,この7月に実施する研究授業のための対象の生徒に合わせた授業計画を立てているところである。研究授業では,授業を受けた生徒たちにコミュニケーションの大切さと,他者の意見を受け入れる姿勢と言葉に関する授業を文学作品を用いて実施する予定にしている。 また,評価に関しては,研究協力者が評価に関する著書(井上(2017))を刊行した他,由井・坂口(2017)で,ルーブリック評価を用いた要約文の評価について口頭発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年度は研究授業をし,その評価について考える予定であったが,実際には研究授業は実施できなかった。それは,外部の人間が授業することが体制的に難しかったためである。 しかし,研究分担者,研究協力者ともに,各自での実践授業は順調に進んでいる。 成果物に関しては,教材例集として冊子の形にまとめる予定である。 また,2016年度の研究成果を,2017年度6月24日に「京都外国語大学国際言語文化学会 第5回大会」にて,代表者,研究協力者,研究分担者がそれぞれパネル発表をする予定である。 プロジェクト全体での研究授業は,なかなか機会がなく実施できていないが,2017年度8月に実施できる予定で,現在準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度8月に研究授業を実施し,そこでの生徒たちのコミュニケーションの現状を観察する予定である。 まず,不確定だった,コミュニケーションの定義を「理解と変容のための言語行動」と定め,生徒間で生じる自己理解,他者理解,のプロセスを大切にする授業計画を立てている。その後で,生徒間のコミュニケーション意識がいかに変容したかという点について,コミュニケーションの大切さに気付かせるということを中心にデータを取りたいと考えている。
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Causes of Carryover |
実験授業の計画・実施が遅れたため,その分の経費を次年度に回すことにしたからである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度に研究授業を二度実施する予定になっており,そのときの談話資料の文字起こし,アンケート結果の入力業務などのアルバイト人件費として多くを使う予定にしている。また,口頭発表を一度予定しており,その交通費・宿泊費としても使用する予定である。
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Research Products
(9 results)