2015 Fiscal Year Research-status Report
韓国語リーディングにおける流暢性向上のための新たな表記指導モデルの開発
Project/Area Number |
15K12917
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
キム ミンス 東海大学, 外国語教育センター, 講師 (20734833)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分かち書き / ポーズ / 発話速度 / 調音速度 / 韓国語 / 日本人初級学習者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は韓国語リーディングにおける流暢性向上のための新たな表記指導モデルを開発することである。そのために、まず、韓国語母語話者と日本人初級韓国語学習者における「分かち書き(韓国語の表記法)」の使用認識および使用実態を調査した。そして、韓国人母語話者と日本人初級学習者の韓国語リーディングにおける音響的特徴(発話速度、調音速度、ポーズなど)とそれに影響を及ぼす要因を考察するために、韓国人母語話者と日本人初級学習者の発話音声を収集し、そのデータを文字化してきた。本年度は主に以下の1.と2.に取り組んだ。 1.「分かち書き」に関する認識および使用実態に関するアンケート調査実施:韓国人母語話者と日本人韓国語初級学習者の「分かち書き」に関する認識および使用実態についてアンケートを行い、分析を行った。その結果、韓国人母語話者の「分かち書き」に関する一貫性は見られず、「分かち書き」に関する規定を熟知している人が少ないことが分かった。日本人韓国語初級学習者も規定を守って表記する人は少なく、中には「分かち書き」を全くしない人もいた。また、日本人韓国語初級学習者は「分かち書き」に関する教育の必要性を感じているものの、実際の教育の現場では「分かち書き」に関する指導はあまり行われていないことが分かった。 2.音声データの収集と分析:韓国語リーディングにおける母語話者と日本人学習者の発話速度およびポーズを比較するため、ポーズ認識に関するアンケートおよび発話音声データを収集し、発話速度、調音速度、ポーズなどの分析を進めてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定より若干遅れ気味の計画や修正した計画はあるが、全体的に見るとほぼ予定通り進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究計画に則って研究を推進し、未実施の課題についてはデータ収集および分析を行い、研究内容を一層深める。
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Causes of Carryover |
音声データの整理および分析が予定より若干遅れており、研究成果が学会発表の水準にまで達しなかった部分があった。そのため、音声分析に関する謝金や学会への参加のための旅費が発生しなかったことが挙げられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
未使用額はその謝金および旅費などに充てることとしたい。
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