2016 Fiscal Year Research-status Report
新しい多言語学習環境の構築―英語による中国語学習、中国語による英語学習
Project/Area Number |
15K12923
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
York Weatherfor 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 講師 (00633398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朱 鳳 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (00388068)
小山 哲春 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (60367977)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アジア型外国語学習法 / 英語による中国語学習 / 多言語学習環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績の概要:本研究はアジア諸大学の多言語学習環境を考察し、日本における英語による中国語学習・中国語による英語学習の可能性を検討することを目的とするものである。H28年度は主に外国の中国語教育現場を視察し、日本の中国語教育現場での実践と英語と中国語の会話小冊子の制作に取り組んだ。具体的な研究実績を次にあげる。 1.香港城市大学へ行き、英語が母語でない学生を対象にする英語による中国語授業の見学と教員のインタビューを行った。日本と比べて、多言語環境がより整っているが、やはり多言語学習の相乗効果を目に見える形で学生に実践的に体験させる現場の状況から「英語が母語でない学生にとって、英語で中国語を学習することは英語の学習にも有益である」ということを本調査を通して結論づけることができた。 2.ヨーロッパの国際シンポジウムで日本での中国語教育実践法を発表した。主に、スマートフォンを利用した中国語学習法(主に日本語による中国語学習法)の実践を紹介した。現在、Yobiquitous Text、Quizletなどのアプリを、授業中或いは授業後の予習復習に使っている。今回の発表は実践報告に留まっているが、今後データを採って、その効果もまとめて、研究発表をしたい。また、アプリを利用して、英語による中国語学習法も検討したい。 3.英語-中国語会話小冊子(Travel Conversation Starters)の編集。H28年度はこの冊子の編集はほぼ終了している。本小冊子は京都を訪れる外国人をもてなす実用的な場面を想定し、シンプルな単語と文で作ったイラストつきの会話集である。外国語の学習環境づくりの第一歩として、本小冊子は英語と中国語のみ使用することにした。来年度に印刷し、授業で実践した上で、効果について研究論文にまとめたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が体調不良による半期休養のため、英語-中国語会話小冊子の編集および実践授業、アンケート調査等の研究がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度のため、次のような研究推進方策で計画を進めたい。 1.英語―中国語会話小冊子の出版と学生への配布。 2.英語-中国語会話小冊子をネット(ibooks)上で公開する。 3.研究倫理審査を受けた上で、学生を募集し、英語による中国語学習の実践授業を5回ほど実践し、学習効果に関するアンケート調査を行う。 4.実践とアンケート調査の分析を論文にまとめる。
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Causes of Carryover |
H28年度は研究計画よりやや遅れたため、英語-中国語学習小冊子の出版印刷、アンケート調査などに予定していた経費を使用しなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1. 英語-中国語学習小冊子の出版印刷にかかる印刷費。 2. アンケート調査など学生の協力にかかる謝金。 3. 国内外学会への発表にかかる交通費等。
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