2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K12936
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
仁木 宏 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (90222182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田村 宗樹 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00183632)
山口 覚 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70191228)
岸本 直文 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (80234219)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大坂城 / 大阪城 / 山里丸 / ボーリング調査 / 石垣 |
Outline of Annual Research Achievements |
大阪城跡山里丸において、スウェーデン式サウンディング試験を実施し、地中構造の確認を行った。調査は、9月7、8、10、11日の4日間実施し、中央開発株式会社の調査員2名が作業にあたった。研究代表者、ならびに研究分担者数名が監督にあたった。その結果、豊臣期山里丸の北西隅付近の東西方向と南北方向の石垣の位置をおおよそ確定するにいたった。 ついで、大阪城天守閣北側において、同上試験を実施し、地中構造の確認を行った。調査は、3月8~10日の3日間実施し、同社の調査員2名が作業にあたった。監督も同上。その結果、豊臣期天守閣の北東隅付近、ならびに北西隅付近の石垣・裏込め、石垣の落ち込みなどの位置をおおよそ確定するにいたった。 本年度の調査において、これまで豊臣期大坂城の詳細復元の根拠とされてきた「豊臣時代大坂城本丸図」の正確な現地比定をより進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スウェーデン式サウンディング試験(ボーリング調査)を導入することにより、比較的安価で、また現地では柔軟に調査することができている。また簡易なボーリング調査であるため、監督官庁である大阪市教育委員会も調査の実施を認めてくださっている。 豊臣期石垣などの遺構については、おおむね予想した場所・深度から検出されており、より正確かつ詳細な豊臣期本丸地区の復元に向かいつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
山里丸地区については、平成27年度の成果も参考に、同様の調査を範囲を広げて実施し、豊臣期の石垣など遺構の正確な位置を計測する。その直上の天守閣地区においても調査を進め、山里丸との相互関係を解明する。 研究成果を、市民に広く公開するシンポジウムを12月17日(土)に開催する予定である。
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Causes of Carryover |
平成28年3月に調査をおこなったが、その費用が千円未満まで確定できなかったから。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の調査において使用する。
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