2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of 'Glocal' Governance: Trade liberalization, global standards, and the local/regional revival.
Project/Area Number |
15K12994
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
遠藤 乾 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (00281775)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | グローカル / ガバナンス / グローバル / ローカル / 地方 / 北海道 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「グローカル・ガバナンス(Glocal Governance)」という概念を掘り下げ、政策への含意を汲み取るものである。 最終年度である本年度は、北海道という地元について、欧州やアジアの国々を参照しながら、グローバル化とローカルの利益の関係を考察した。 とりわけ、欧州統合が進む中で田舎のマネージメントを試みるフランスやイタリアと、TPPへの加盟を視野に入れて農業等のへのローカルなコストを衡量しつつある台湾での現地調査が、グローバルとローカルの接続を可視化して考察する絶好の機会となった。 初年度に北海道庁と連携して立ち上げた「グローバル人材育成に関する委員会」、実務家・研究者を招聘し、地元の北海道新聞を巻き込む形で、研究会兼公開講座を開催したこと、北海道を中心に地方議員を集めて北大公共政策大学院サマースクールを開催したことなどを含め、多くのことをこのプロジェクトで学び考えさせられたが、その過程で、従来からの関心であるグローバル化とデモクラシー、とりわけ近年におけるポピュリズムの興隆とローカルな状況の在り方が関係していることに気づいた。そのなかで、目にとめたのは、公共交通が斜陽産業として切り捨てられる中で不便となった田舎で、極右のポピュリズムが伸長しているというデータだった。これは、フランスなどの田舎を回った時の経験とも重なった。 本萌芽研究は、各地の講演や記事・エッセイにその成果を逐一盛り込むことができた。なかでも、「7.研究発表」で上げる〔学会発表〕や「11.備考」で上げる記事がそれにあたる。将来的に、これらをまとまった作品に高められればと考えている。
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Remarks |
○東浩紀×遠藤乾「【対談】グローバリゼーションとナショナリズムの狭間で:可視化された大衆の欲望が民意を歪める」中央公論2017年7月号 ○遠藤乾「【あすを探る 国際】「質高貿易」の旗振り役を」朝日新聞2017年11月30日朝刊 ○遠藤乾「【月刊・時論フォーラム】〔ネオ・ナショナリズム〕グローバル化、格差が相関」毎日新聞2018年1月23日朝刊
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Japan in 20182017
Author(s)
ENDO, Ken
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Journal Title
GOLDSTEIN, Andrea & CULVEREDS, Julia (eds.), The World in 2018 (Nomisma)
Volume: ――
Pages: 72―74
Open Access
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