2015 Fiscal Year Research-status Report
東アジア人権ガバナンスの競合と複合化―「アジア市民社会」と「アジア的価値」
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15K12997
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大賀 哲 九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (90445718)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ASEAN / 人権レジーム / アジア的価値 / アジア市民社会 / 人権NGO |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、東アジア人権ガバナンスに着眼し、市民社会主体の提起している国際規範「アジア市民社会」と国家主体が提起している地域規範「アジア的価値」との交錯をトラック別に考察し、人権レジームの規範形成過程およびそのメカニズムを明らかにすることを目的としている。本年度は主として、概念の確立と仮説の提示および検証を行った。とくにグローバル・ガバナンスについて先行研究を精査し、国際人権レジームの展開とアジアにおける人権レジームの現状についての考察、人権レジームと地域主義および地域の国際関係についての関係性の検討を行った。研究成果としては、本研究に関連した国際学会等での報告を3回行った。概念の確立と仮説の提示に多くの時間を割いていたために現地調査は行えなかったが、これは次年度への課題としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概念の確立と仮説の提示および検証については、先行研究の動向等も踏まえ当初予定していた以上の進展がみられ、これに関連する研究成果の発表を3つの国際会議で行うことができた。概念の確立と仮説の提示に多くの時間を割いていたために現地調査は行えなかったが、これは次年度への課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は前年度に行うことができなかった現地調査を行い、事例研究の観点から理論仮説の検証を行う。インドネシア、マレーシア、香港、オーストラリア等での人権NGOの調査を行い、当該調査の成果を複数の学会で報告する予定である。
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Causes of Carryover |
(初年度の研究計画のうち)仮説の検証に予想以上の進展が見られたため、現地調査を行わずに国際会議等での研究成果発表を優先させた。そのため差額が次年度使用額として発生している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は今年度交付額とともに現地調査費用として使用する予定である。
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Research Products
(7 results)