2016 Fiscal Year Annual Research Report
Possibilities and limitations of local governments' cooperation for Pareto efficiency: applications of matching theory
Project/Area Number |
15K13011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大澤 義明 筑波大学, システム情報系, 教授 (50183760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 隆史 立正大学, 経済学部, 専任講師 (90466657)
栗野 盛光 筑波大学, システム情報系, 准教授 (90732313)
川島 宏一 筑波大学, システム情報系, 教授 (00756257)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マッチング / 地方創生 / 自治体連携 / 広域連携 / パレート効率性 / 東日本大震災 / 派遣職員 |
Outline of Annual Research Achievements |
自治体連携は,姉妹都市などの2者間連携と近隣自治体による広域連携が基本であるが,本研究では,目的に応じた効果的な自治体連携のためのマッチングに関する基礎理論を構築し,人的資源の活用という観点から,東日本大震災での被災地派遣職員についての現状把握,理論的見地からの言及,改善方策の提言を行った. 派遣職員の派遣元分布の分析から,年を経るごとに,規模の小さい自治体から派遣職員を撤退している様子と,一部の派遣元自治体への負担が集中している様子が明らかとなった. マッチング理論の観点から,現行の派遣職員仲介メカニズムはミスマッチ(ブロッキングする個人とペアの存在として定義)が起こる可能性が高いことを明らかにした.このような自治体人材マッチングに特徴的であるのは,派遣元自治体組織内での職員と部署のマッチング,そして災害のために派遣する職員と被災自治体とのマッチングという2種類のマッチングが同時並行で行われている点である.このような複数のマッチング市場(multiple matching markets)では,個々のマッチング市場で効率的なマッチングメカニズムを運用しても全体としてパレート効率性が達成できない場合がある.理論研究により,そのような場合でも,個々の市場で非浪費性と耐戦略性を満足するメカニズムを運用すれば,全体として次善効率性を達成することを明らかにし,個々のマッチング市場で公平性を保ちながら,効率性を達成する方法を示した. また,被災地派遣職員へのアンケートを通して,派遣職員における職務内容の齟齬(ミスマッチ)の状況を定量的に明らかにした.派遣職員が一部の自治体からの派遣に偏る傾向にある中で,事前データ情報整備によって生じるマッチングの改善効果を示した.
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] Hybrid Lung Exchange2016
Author(s)
阿武秀和・栗野盛光
Organizer
WZB Matching Markets Conference
Place of Presentation
WZB Berlin Social Center, Berlin, Germany
Year and Date
2016-07-14 – 2016-07-15
Int'l Joint Research / Invited
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